ソビエト・快速戦車BT-7 1935年初期型 制作開始
2010年1月23日
Category : AFV ソビエト連邦Tags : BT-7
アメリカ生まれのソ連育ち
第1次世界大戦で登場した戦車は第2次世界大戦までに大きく成長します。その中でアメリカのジョン・クリスティーという技師がストロークの大きなスプリングを使った独立懸架サスペンションと大型の転輪を持った独特のクリスティー戦車を考案します。
クリスティー戦車はその路面追従性の良さから圧倒的な高速性を有しているのですが、残念ながら米軍はほんの少ししか興味を示さなかったため、クリスティーはソ連軍にその技術を売ってしまいました。なんてこったい!!です。
で、そのクリスティーの技術で設計されたのがソ連軍のBT-2快速戦車であり、その発展形がこのBT-7なのです。BT-7はさらにあの傑作戦車のT-34へと発展し、独ソ戦の開始と同時にドイツ軍の度肝を抜きました。T-34は新型の4号戦車ですらあっという間に旧型にし、力ではかなわないものの、あのタイガー1型も旧型としてしまったため、ドイツ軍は5号パンターやキングタイガーでT-34のスタイルをパクったのです。
今回作るBT-7はお友達のホワイトタイガーさんからの頂き物でして、イースタン・エクスプレスというロシアのメーカーの製品です。なんとなくあやしい雰囲気なのですが、意外にそうでもなさそうです。
古いキットですし、この車輌の資料もあまりありませんので(ってろくに調べても無いんですけどね(+_+)\バキッ!)、サクッと素組みでいきたいと思います。
組み立て開始
お約束通り、足回りの組み立てから始めます。 するといきなりクリスティー戦車らしい楽しい(?)機構が現れました。この誘導輪と第1転輪のあたりを見て下さい。なんだか戦車に見えませんよね。なぜでしょうか?
実はクリスティ戦車のもう一つの特徴は、履帯を外して転輪だけで走行できることなんです。タイヤで走る訳ですから、雪道でチェーンを履いていたトラックが乾いた道路でチェーンを外したようなもので、さらに高速で走行することができるのです。
しかしそのためには第1転輪を操舵する必要があります。そのための操舵装置が付いているのです。また転輪の向きを変えても車体に当たらないようにするため、車体は船のように前が絞られています。
上から見るとこんな感じです。大きなフェンダーはまるで自動車のフェンダーのようですね。広い国土のソ連らしいですよね。長い距離を素早く移動するためにこんな戦車を開発したのですから。
それにしても外した履帯はどうしたんでしょうね。別のトラックにでも積んで運んだんでしょうか?積み込むの大変そう…
こちらは第4転輪です。第4転輪は起動輪とチェーンでつながっています。大きなサスペンションアームに見えるのがチェーンのカバーです。これによりゴムで設置している第4転輪が動力を地面に伝えて走行することができるのです。
履帯を外したBT戦車が道路を疾走している姿を作るのも面白いかもしれませんね。もちろん今回は履帯を履いた状態で作りますけどね。
(全作品完成まで あと68)
実はこの戦車、作り始めたのはもう1週間くらい前なんです。シュトゥルムティーガーの乾燥待ちなんかを使って少しずつ作ってきたのですが、いつまでも内緒にしていると、墨俣一夜城のようにあっという間に出来たと勘違いされそうで、ここらで中間報告させてもらいました。
コメントを残す