水野シゲユキ展
2006年2月26日
Category : 日記
今月号のアーマーモデリングで見つけた囲み記事。名古屋芸術大学アート&デザインセンターであの『Dr.Shige’s Tank world』の水野シゲユキ氏の展覧会をやっているとありました。月曜日は所用で名古屋の丸の内に出ます。丸の内からはアート&デザインセンターのある名古屋芸大駅までは地下鉄で1本です。これは行かねばなりません。
水野シゲユキ氏の作品はほぼ毎号アーマーモデリング誌に掲載されており、強烈なインパクトのあるダイオラマ作品です。プラモにで戻ったばかりの頃、この Tank World をネットで見つけたときはその迫力や生々しさにしばらく息をのみました。その技術は遠く足下にも及びませんが、強く影響を受けたのは確かです。
そんな氏の作品を生でたくさん見られるわけですから美味しいですよね。しかもタダです。名古屋芸大なんて名前の駅ですから、降りるのはほとんどそこの学生さん達ばかりです。芸大生らしくちょっとおしゃれな若者に混じって、おじさんが歩いているわけですからヘンですよね。しかもちゃっかり校門をくぐり、キャンパスのなかにまで・・・
いや~、さすがにすごい迫力でした。生で見るダイオラマはすごいですね。アーマーモデリングに載っているそのまんまです。(ってあたりまえか)細部にまで良く手が入っています。今月号に載っていた壊れかけの橋の上を3突が渡っているダイオラマでは、川にT-34が落ちているのですが、被弾して破れた前部装甲板の裂け目から破壊された車内が見え、これがまたキッチリと再現されています(もちろん絶妙に壊れています)。
全部で10点ほどの作品が展示してあったのですが、どれも雑誌とかで見覚えのあるものばかりです。1/48のヤクトパンターとパンターと壊れた飛行機(詳しくないので種類は分かりません)のダイオラマは初めて見る物でしたが、墜落した飛行機のエンジンなんかもすごく精密に作り込まれていました。
この個展には「残骸の小宇宙」というタイトルが付けられており、すべて残骸をその中に含んでいます。そしてサブタイトルとして「求道としてのプラモデル」となっており、まさにプラモの制作が道として認められているのです。
プラモデルというとなんだか子どもっぽい趣味のように聞こえますが、さすがに水野氏のレベルまで来ると、芸術大学のギャラリーで個展まで開かれるのですね。とことん精密にそして忠実に再現するモデラーと比べると、水野氏の作品にはなにやらそんなことを超越した絵画的なものを感じます。そんなプラモやダイオラマに対する哲学みたいなものが、作品を芸術にまで高めていると思います。
私もそんなプラモやダイオラマを作ってみたい物です。でもなんだか人生の目標(ちょっと大げさかな)ができたみたいでうれしくなりました。ダイオラマでも作ってみますか。
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