ソビエト・SU-85襲撃砲戦車 Op.48 制作開始
2006年4月5日
Category : AFV ソビエト連邦Tags : SU-85
1941年6月、ドイツ軍の奇襲で始まったバルバロッサ作戦。ソ連兵はトーチカに籠もり得意の籠城戦術に出るのですが、ドイツ歩兵部隊を支援してこのトーチカを破壊しまくった戦車がいました。それがドイツ軍の3号突撃砲戦車だったのです。回転砲塔の無い低い軽量のボディでキビキビと戦場を駆けめぐりソ連軍の脅威となりました。ソ連軍はこの3号突撃砲に刺激を受け、これをそっくりまねた戦車を作りました。それがSU-122襲撃砲戦車(作品No.22)だったのです。
SU-122は122ミリ榴弾砲をT-34のシャーシに搭載したものでした。その後これを発展させ、長砲身の85mmカノン砲を搭載したモデルがタンクキラーとして開発されました。それがこのSU-85です。SUというのはロシア語ではCYと書き、自走砲の頭文字だそうです。それならば襲撃砲と言う言葉はどこからきたんでしょうか…?
ちなみに、このSU-85に搭載されている85mm対戦車砲は元々は高射砲だったそうで、このあたりも88mm高射砲をタイガー戦車に搭載したドイツ軍をパクッていますよね。
いきなりディテールアップ
ただでさえシンプルなソ連戦車にあって、さらに回転砲塔の無いSUシリーズですから、あっという間に形になっていきます。しかも足回りはT-34を3台も作った私の娘が暇つぶしに下請けで作ってくれたので、開始早々に戦車の形をしています。
ソ連戦車はディテールアップをする箇所もあまりないのですが、それでも素組ではちょっと味気ないので手を入れることにしました。
最初はエンジンの上のカバーです。キットでは金網がプラスチックにモールドされています。T-34型の戦車ではこの金網の下はなにやらルーバーのようになっていたと記憶しています。どこで見たのか思い出せませんでした。まぁ資料も何も無いのですが、なんちゃってでいくことにします。
最初は金網部分だけ削り取って裏から金網を貼ろうかとも思ったのですが、そうするとキットのプラスチックの厚みのぶんだけ金網が奥になってしまうので、金網を止めている枠ごと切り取って、車体の上に金網を貼ることにしました。
金網はプラモ屋さんで購入したエッチング金網です。パターンは菱形ですね、やっぱり。金網の枠は0.13mmの極薄のプラ板で作りました。リベットは以前教えてもらったウエーブのリベットを購入しておいたのですが、これがちょっと大きすぎるので、結局伸ばしランナーで作りました。エッチングパーツを購入すればこんな苦労はしなくてもいいのでしょうが、今回はローコストでいくことにします。
二つめのディテールアップは予備燃料タンクの取っ手です。エッチングパーツでディテールアップする場合の定番ですね。これを今回はエッチングパーツ無しでやろうというわけです。最初はプラ板で作ろうとしたのですが、小さくてなかなか大変です。しかし逆に発想の転換で、小さなパーツですから強度もあまり必要がありません。そこでコピー用紙で作ることにしました。
イラストレーターとうソフトを使って取っ手の展開図をコピー用紙に大量にプリントします。これを切り取って接着するのです。接着はプラモ用の接着剤を使いました。接着してから紙の取っ手全体に接着剤をしみこませて堅くしました。(たぶんなってます)
エッチングパーツなんか無かった昔、先人たちは知恵と工夫でディテールアップをしていたんでしょうね。現在では模型屋さんが減ったとはいえ、かなり高度なディテールアップパーツが製品化され手に入れることができるようになりました。それでも自分で工夫できる部分は工夫して安くあげるのもモデラー魂じゃないでしょうか。
(全作品完成まで あと10)
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