イギリス・ブレンガンキャリアMk.2 Op.86 制作開始
2007年4月10日
Category : AFV イギリスTags : ユニバーサルキャリア
1929年秋のブラックマンデーに始まる世界大恐慌はドイツや日本を戦争の道へと走らせる原因のひとつにもなりましたが、イギリスでは財政難から小型の軌道車両を開発することとなりました。もともと低予算でできる小型車両は陸軍と政府の妥協の産物だったのですが、軽快な機動力は思いの外使い勝手が良く、第二次大戦ではユニバーサルキャリヤとして大量に用いられました。今回はそんなユニバーサルキャリア(タミヤでの商品名:ブレンガン・キャリヤ)を作ります。
タミヤからはもともと北アフリカ仕様で発売されていたのですが、その後グリーンのヨーロッパ戦線のタイプが発売になりました。おかげでフィギュアはヨーロッパ戦線、アフリカ戦線の両方が入っています。
履帯のピッチが…
さて、このブレンガンキャリヤーの箱絵をよく眺めていると大変なことに気がつきます。この写真の上は説明書に記載されている完成品の写真で、下が箱絵のイラストです。
なんと履帯の細かさがまるで違います。箱絵のイラストの履帯はこれでもかといわんばかりの細かさです。実際にネットで実車の写真を調べてみると実にピッチの細かい履帯です。どんな事情があるのかわかりませんが、タミヤさん、これは良くありませんね。もしかしたら軟質プラの履帯ではこの細かいピッチは再現できないのでしょうか?
モデルカステンの履帯セット
実はそんなわけで、履帯はモデルカステンの組み立て式履帯を用意しました。と言うか、モケモケさんでセットで販売されていたのです。『も~、無理矢理カステンを買わすとは店長も商売上手!』と思ったのですが、事情を聞いて納得。これは必須です。
数えなければわからないほどの違いなら許せるのですが、ここまでコマ数が違ってはちょいと困りものです。だって戦車の転輪の数なら1個でも違ったらいやでしょ。履帯だってそうです。10コマや20コマ程度ならまだしも、おそらく100コマ近く違ってきているはずです。なんたって、カステンは片側200コマで400コマも入っているのですからね。これを作るかと思うとゾッとします。
履帯のコマのサイズがこれだけ違うと、当然機動輪の歯の数も違って当然です。カステンの履帯にはちゃんとホワイトメタル製の機動輪が入っています。
歯の数はタミヤのキットに入っている機動輪が18個、カステンのホワイトメタル製が36個とちょうど倍です。うっひゃ~ですよね。
車体の組立て
履帯の工作はしばらく置いておいて、さっそく制作に入りました。組み立てやすいタミヤのキットということで、サクサクっと一気に車体を組み立てました。
箱絵を見てみると車体の装甲板の上にある棒は、どうやらパイプの様です。実車の写真を見てもパイプであることが確認できました。そこで、0.6mmのミニドリルをハンドリューターに付けて穴を開けておきました。切り取って真鍮のパイプに換えればさらに良いのでしょうが、そこまではちょっとね。
(全作品完成まで あと9)
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