3.7cm対戦車砲Pak35/36 その3 リベット打ちとサフ吹き
2007年8月24日
Category : AFV ドイツTags : 3.7cmPak35/36
Thanks Mr.Nagoyan !
いつものようにチャッチャと作り上げてしまい、夜には塗装をしようかと思いながら、メールをチェック。sすると、なごやんさんからなにやらメールが来ています。添付ファイルには、なんとこのPak35の克明な写真がたくさん。お~!と思わず声を上げて見つめていると、さまざまなディテールアップポイントが見つかりました。もちろん実物の写真ですから、キットと比べれば違うところだらけなのですが、自分の技量や1/35にしたときに判るかどうかを判断基準にすれば、出来ることは限られてきますけどね。
そんな中で、一番気になったのがこれです。エデュアルドのエッチングパーツはさすがにシャープでメチャメチャカッコ良いのですが、一つだけ残念な部分があります。それは表面のリベットです。ポコポコ飛び出た凸リベットは残念ながらエッチングパーツでは表現できません。当然、このキットでも小さくへこんでいるだけです。
以前Pak40を作ったときのことを思い出しました。このときもアベールのエッチングパーツを使ったのですが、エッチングパーツの防盾はリベットが付いていなかった(自分で付けろって意味です)ので、結局かなりできの良かったドラゴンのプラ製防盾を使いました。
Pak40に比べるとこのPak35は大戦初期の古い機種のため至る所がリベット留めです。これを無視することはできません。2日でここまで来てしまったのですから、もう一日がんばってみようと、この大変な作業をする決意をしました。ホントはこんなに大変なことになるとは思っても見ませんでしたけどね(^_^;)
恐怖のリベット打ち
いつものように細くのばしたランナー(直径0.2mm程度)をデザインナイフでスライスします。厚さは0.1mm~0.2mm程度です。本当は揃えたいのですが、そこまで器用なことは出来ません。大量にスライスし、あまりに薄い物とあまりに厚い物は捨てます。
これをナイフの先でちょんと拾って、瞬間接着剤で防盾に付けるのですが、これが難儀なのなんのって・・・気が狂いそうです。
ふと思い出したのは、トニーグリーンランド著『パンツァー・モデリング マスター・クラス』の中で、こんな作業をしている記事を見たことがあるのです。さっそくそのページを探してみたら、なんと今回同様タミヤのPak35のディテールアップでした。この本を最初に読んだときは、よくこんなバカなことをするな・・・なんて思っていたのですが、自分がこれをすることになったとは・・・
でも、モデラーにとって「こんなバカなこと」は最高のほめ言葉ですよね。
グリーンランド式リベット打ち
グリーンランド式(勝手に名前をつけている)では、ポンチで打ち抜いたリベットを面相筆でひろってキットに上に置きます。キットにはあらかじめバーニッシュを塗っておきます。私はバーニッシュの代わりにマットメデュウムを使いました。
マットメデュウムを一面に塗り、大量に切り出したリベットを、面相筆(ニュートンの00番)の先を水で濡らして拾い、ちょんと置いていきます。ほとんど塗料で点を描くのと同じ要領です。この方法を使うと効率が10倍くらいになります。快適にチョンチョンと付けていきました。
延ばしランナーは最初はキットの物を使ったのですが、ドラゴンのプラはあまり程度が良くないのか、伸ばすと中に空洞ができてしまいました。そこで見やすさも考えてシャー専用ザクのランナーを使いました。このピンクが見やすくていいですよね。
結局4時間ほどかかって全部のリベットを付け終わりましたが、こうして写真を見ると、所々抜け落ちています。どうやら最初に苦労していた部分が落ちて居るみたいです。これをグリーンランド式で修理しておきました。
全部付け終わって息子に見せたら、『これって、たらこ?』って言われました。どうやらお昼に食べたたらこスパのたらこを付けたと思ったようです。そんなわけないでしょ!
サフ吹き
赤いプツプツではどうも雰囲気が判らないので、さっそくサーフェイサーを吹いてみました。全身金属パーツの固まりなので、どっちみちプライマーかサーフェイサーは必須です。それにせっかつ付けたリベットがとれちゃわないように、早く塗り固めたかったというのもあります。でもマットメデュウムだけでもかなり頑丈ですけどね。
多少つぶつぶの大きさにばらつきはありますが、結構カッコいいでしょ。リベットの数を数えたらなんと279個もありました。これでも筆の届かないところは省略してありますから、マジメにやれば300を超えるかも。
ちなみに、このサイトをごらんになっている方で、プラモにあまり詳しくない方(そんな人はいないかも)のために、このリベットのサイズがよくわかるような写真を撮影してみました。
ニュートン筆の先をちょんとなめてやると、こんな風に極小のリベットを拾うことができます。さすがは毛先の良く整ったウインザー&ニュートンです。
合成写真をよく使う私ですが、この1円硬貨は合成ではありません。もちろん特製の特大1円玉でもありません。このリベットのサイズを見ると、我ながらビックリです。 今気がついたのですが、このイギリス兵さん、眉毛を描くのを忘れていますね。アララ・・・
(全作品完成まで あと22)
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