パンターG後期型 車体合わせ目の処理
2008年3月16日
合わせ目の処理
パンターやティガー2(キングタイガー)は車体の前面で上下の装甲板が互い違いに組み合わされています(写真の青いライン)。ところがプラモではその溶接の痕はモールドされているものの、パーツの分割は赤いラインの様に一直線です。 私がまだ出戻ったばかりの頃に作ったタミヤのパンサーG初期型ではこの合わせ目をちゃんと処理しなかったので、赤いラインにそって微妙な隙間が出来ており、今見ると赤面するばかりのみっともなさです。
最近のドラゴンのキットはさすがにここはキッチリと隙間ができないのですが、それでも元々別パーツだったことはよく見ると判ります。そこでこの隙間を完全に消しておきます。その時薄くなる溶接溶断の痕はもう一度デザインナイフなどで彫り直しておきます。
圧延鋼板表面の表現
戦車の装甲板は圧延鋼板で出来ているので、微妙に凸凹があります。鋳造肌のようなざらざらとして凸凹ではなく、ツルツルの表面が所々くぼんでいるような感じです。1/35にするとおそらく真っ平らなのでしょうが、そこはやはり多少大げさになっても雰囲気重視と言うことでこのテクスチャーを付けることにします。
実は今まで大型の戦車はたくさん作ってきているのですが、この処理をするのは初めてなのです。私自身はオーバースケールかな?と思っていたので、それほど必要性を感じていなかったのですが、もしかしたらすごくかっこよくなるかも知れません。やはりなんでも食わず嫌いはいけません。一度はやってみることも大切ですよね。
やり方は多くのモデラーの皆さんと同じです。流し込み接着剤を筆で塗りたくり、乾かないうちに真鍮のブラシでトントンと叩きます。このままでは表面がざらざらになるだけですから、その上からペーパーをかけて平らにします。ただし、完全に平らにしたら(って出来ませんけどね)何をしたか判りませんから、適当に凸凹(というより凹のみ)が残るように表面をならしました。
溶接痕の修正
さて、このスマートキットのパンターではあらゆる溶接痕が最初から再現されています。そこら中に溶接の痕を付けなければならなかった古いキットに比べるととても楽なのですが、パーツの合いの関係で微妙な隙間ができてしまいます。写真の赤の矢印の箇所とかです。
さすがにこれは変ですよね。溶接の痕が浮いているというのは。
そこで最初はパテでここを埋めようかと考えたのですが、それでも何か変な感じがしたので、思い切ってヒートペンで溶接し直してみました。
いつもはヒートペンは230℃くらいで使っています。穴を開けたり切ったりにはいいのですが、溶接には少々温度が高すぎるようです。少しずつ温度を下げながら作業してみたのですが、結局200℃程度がやりやすかったようです。もしかしたらもう少し下でもよかったもしれません。
実に簡単に溶接の痕を修正することができました。実際にこの部分は本当にプラ同士を溶接してありますからかなり頑丈ですよ。どんと来いソ連軍です。
(全作品完成まで あと39)
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