ドイツ・3号戦車J型 その5 履帯の組み立て
2008年8月20日
履帯の組み立て
履帯を組み立てます。履帯はキットに付属のマジックトラックを使用します。今回のマジックトラックは連結がスカスカで苦労しました。説明書では片側98個と指定がありますが、実際には94でOKです。3突を作ったときに数が判っていましたから、驚きません。4号(98個~100個)に比べて、同じ履帯で車体の長さが短いのですから、それだけコマ数が少なくならなければ変ですよね。
巻き付け作業はいつもと同じ要領なのですが、最後に地面の形に合わせる工程が入ります。サスペンションは可動式に組んでありますから、履帯がまだ柔らかいうちは多少は動きます。その状態で地面に押しつけてサスペンションが上下している様を表現します。位置が決まったらサスペンションの軸受けに接着剤を流して固定します。もうこれでベースのこの場所以外には置けません。
履帯の弛みに関する考察
今まであまり走っている戦車を想定して作ってこなかったので、深くは考えなかったのですが、今回は全速力ではないものの、前向きに走っている戦車を作っています。その場合の履帯の弛みを考えてみます。
ドイツやアメリカの戦車は動力を履帯に伝える起動輪が前に付いています。そのため前進しているときは起動輪から地面に向かって履帯が押し出されてくるような形になります。従って起動輪から地面までの部分(青の部分)はふんわりとゆるむ事になります。
一方地面からの抵抗を受けて車体の下では履帯はその場にとどまろうとします。それを起動輪が誘導輪を通じて後ろに引っ張り上げます。ですから最後の転輪と誘導輪の間はパンパンに張っているはずです。
加速の時は特にその状態が顕著で、ティガーやパンターなどの上部転輪の無い車輌では、動き出すときにまず履帯がパンと張ってから前に進み出すそうです。モケモケの店長が1/16のビッグスケールラジコン戦車をお店に持ち込んだお客さんに動くところを見せてもらったそうです。
一定の速度で走行しているときは履帯にも惰性が付いていますから、静止時と加速時の中間になると思われます。そのため加速時には一直線になっていた、上部の履帯も多少自重で下がることとおもいます。アメリカやドイツの戦車の履帯をダラダラと垂らさないのはこんな理由からじゃないでしょうか。
一方、ソ連やイギリスの戦車は起動輪が後ろにあります。そのため加速時には上部が思いっきり波打ったことでしょうね。やっぱりソ連の戦車にはクネクネと波打った履帯が似合います。
結論として、走っているドイツ戦車は、上部の弛みはほどほどに、起動輪と第一転輪の間はゆるゆるに垂れる、そして最終転輪と誘導輪の間はパンパンにすると走っているらしくなるのではと思いますが、どうでしょうか?
(全作品完成まで あと38)
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