ドイツ・計画駆逐戦車E-25 Op.142 制作開始
2008年11月2日
計画車両

ドイツ・駆逐戦車E-25 1/35 トランペッター
2008年12月のモケモケのお題は1945年。連合軍がノルマンディに上陸したのが1944年の6月、その半年後の44年末にドイツ軍最後の大反撃である、アルデンヌの戦い(ラインの守り作戦)が行われました。1945年といえば、その1ヶ月後から終戦を迎える同年6月までということなのでしょう。つまりドイツ軍が守勢一方でドイツ国内でどんどんと後退していっている時ということです。
ですが、やはり1945年といえば最後の1~2ヶ月。 のベルリン攻防戦とうイメージでしょう。がれきの山と化したベルリン市街地で、少年やお年寄りの市民も混ざった雑多な編成の末期ドイツ軍が連合軍を必死で食い止めるといった様子です。本来なら、きちんと考証したうえで何でも有りの面白いシチュエーションなのでしょうが、考証ごとが苦手な私は、手持ち在庫からコレを選びました。
第二次世界大戦後半、ドイツ軍は劣勢にたたされながらも新兵器の開発に余念がありませんでした。6年にわたる戦争の経験から、合理的で強力な戦車のシリーズを開発していました。小さなE-10軽駆逐戦車から巨大なE-100超重戦車まで、パーツの共用化による生産の合理化や強力な火器や装甲を持ったEシリーズ戦車はドイツ軍の救世主と待ち望まれましたが、試作品の完成すら待たずに終戦を迎えました。
そして今回制作するのはそのEシリーズの中で2番目に小さい、駆逐戦車のE-25です。E-25はヘッツァー駆逐戦車に酷似しており、まさにコストパフォーマンス抜群のヘッツァーの進化形とも言える物です。ヘッツァー駆逐戦車よりも強力な長砲身の7.5cm砲を搭載しています。低いシルエットに全包囲の傾斜装甲、そして超長砲身の対戦車砲。まさにコストパフォーマンス抜群って感じがします。しかし、実際には試作の段階で終戦を迎えており、試作車両すら完成しておりません。ですから、1945年に出すのは少々無理があるのですが、まぁ、そこはそれ、模型的なおもしろさと言うことでお許しください。
このE-25に夜間暗視装置を付け、さらに先日購入した夜間戦闘隊を組み合わせてジオラマにします。モケ忘用のティガーも作らねばなりませんから、与えられた時間は2週間程度。間に合わなければティガーに途中でスイッチです。計画車両と言うことで、プラモ日記でも計画だけ…(+_+)\バキッ!
足回りの組み立て
お約束通り足回りから組み立てです。E-25はヘッツァーのように大きな転輪が左右5個ずつ付くだけですからむちゃくちゃ簡単です。しかも各店輪は貼り合わせ無しの1枚なのです。パーツを見たときランナーが1枚足りないのではと思ったほどです。
ここまでで一番時間がかかったのは、組み立て式履帯をランナーから切り離して整形する工程です。さすがにこれは手間がかかりました。
組み立てている最中からなにやら違和感の様な物を感じていましたが、履帯をはめる段階でそれがはっきりとしました。なんとE-25はドイツ戦車にしては珍しく、ソ連やイギリスの戦車のように起動輪が後ろにあるのです。そこで履帯の取り付けの前にチョット思案しました。
履帯に関する考察
写真上はパンター戦車。下はT-34戦車です。パンター戦車は起動輪が前に、T-34は起動輪が後ろに付いています。戦車が前進する場合、起動輪のトルクは履帯に伝えられこれが地面を後ろに押します。そのため赤矢印の場所では履帯がパンパンに引っ張られ、青矢印の場所では地面の抵抗と起動輪の押す力にはさまれて、履帯がユルユルになります。
起動輪が前にあるドイツ戦車やアメリカ戦車では履帯が比較的パンと張っており、起動輪が後ろにあるソ連戦車やイギリス戦車では履帯が転輪の上で波打っているのはそのためです。
E-25では
E-25はT-34と同じく起動輪が後ろにあります。しかも大きな五枚の転輪、小さな誘導輪というところまでそっくりです。起動輪のサイズが違うのと、隣り合う転輪が重なり合っているところが違うくらいです。
ですからE-25ではT-34と同じような履帯のゆるみ方をすると考えられます。箱絵や説明書のイラストでは、パンターなどのドイツ戦車と同じような弛み方をしているのですが、私はあえてT-34風に波打たせてみましたが、どうでしょうか?
(全作品完成まで あと41)
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