フェルディナンド最終生産車輌 その2 ロコ組
2008年12月18日
Category : AFV ドイツTags : エレファントフェルディナント
泥かきとロコ組
ポルシェティガー型の車輌のエレファント/フェルディナンド/ポルシェティガーでは起動輪と誘導輪に泥かきが付いているためロコ組ができません。そのため以前エレファントを作ったときに、非常に複雑な組み立て方をしました。
エレファントの履帯の組み立て 準備編
エレファントの履帯の組み立て 完成編
要は、ピットマルチを使って、部分的に可動式にしてはめたのです。しかし今回はロコ組になれたこともあり、なんとかロコ組で組んでみようと挑戦しました。
問題の2カ所の泥かきのうち、前の誘導輪の物は小さく、しかも誘導輪と転輪の間にすこしだけ隙間があるので、なんとか後からでもはめられそうです。さらに誘導輪の位置は履帯の張力調整のために、多少前後できるので、不自然にならない程度に前に取り付けて隙間を稼ぎました。
しかし後ろは泥かきのパーツも大きく隙間も小さいため絶対に後はめはできません。そこで一計を案じました。
起動輪の軸を切り飛ばす
まずは泥かきを付けずに普通にロコ組をします。泥かきがあるとこの時点で取り外しは不可能になります。
ロコ組の足回りがしっかりと固まったら、一度はずし、泥かきを接着します。今度は足回りを戻すことができなくなりました。
そこで起動輪の軸を切りとばし裏側をツルツルにします。最終的には接着してしまいますから、軸は無くても大丈夫です(タブン)。
そうしておいて横から滑らせるようにして起動輪を泥かきを挟むようにして納めます。その時きつければ、一番後ろの転輪の軸も半分ほど切り飛ばそうと思っていたのですが、そこまではしなくても大丈夫でした。
圧延鋼板のテクスチャ
フェルディナンドは最高で20cmもの厚さの装甲板を持っています。ヤクトティガーと並んで、鉄のかたまりにしか見えません。その無骨なイメージをより強調してやります。
圧延鋼板は表面が荒れていますから、いつものように白ぶたの接着剤とワイヤーブラシで荒らしてやります。この作業をラッカーパテでされる方の方が多いようですが、ラッカーパテですると、鋼板の表面が凸凸となります。写真で見る圧延鋼板の表面は逆に凹凹と荒れているように見えますので、わたしはいつも接着剤とワイヤーブラシを使います。
ちなみに鋳造の表面は凸凸とみえますから、ラッカーパテを使います。
実車の接合面と異なる接着面は丁寧にならし、正しい接合面に溶接の痕を付けます。分厚い装甲板の切り口は溶断の痕をデザインナイフの先で付けました。
これらのテクスチャーは最近のドラゴンのキットではほぼ100%近く再現されているのですが、この時代のキットではまだまだ30%以下ですね。
インテリアの再現
戦車は通常インテリアを作ることは滅多にありません。だいたいハッチをパカパカに開けているのは不自然ですし、開いていてもそこからクルーが身を乗り出していれば、中は見えません。しかしこの150100号車の記録写真を見ると、なんとエンジン点検用のハッチを除くほとんどのハッチがフルオープンです。ハッチの裏にも落書きがしてあるのです(え~!!)。
そのためこのキットでは室内がちらりとではありますが、見えてしまいます。雑誌の作例などでもそのあたりを適当に作り込んであったりします。
わたしもでっち上げで行こうかと思っていたのですが、今年の秋に大阪の関西AFVの会の帰りにホビーランドに寄ったときに、このバーリンデンのインテリアセットを見つけてしまいました。ちょっと高かったのですが、その場の勢いでついつい買ってしまいました。
操縦席近辺を組み立ててみました。まだ完成はしていません。椅子やレバーなど細かなパーツはこれからです。これを車体に納めるためには、車体がひずむのを防ぐために入っている支えの梁を切り取らねばなりません。ただでさえ大きな空洞があってひずみやすそうなフェルディナンドです。しかし中に入るレジンのインテリアが新たな支えになるはずです。
どれほど中が見えるか確かめてみました。
結果は…
レジンのインテリアセットは車輌の2倍近くもしますから、コストパフォーマンスは最低です。たしかに中は見えますから、何かを作らねばなりませんが、これだけの費用をかけるほどではないかもしれませんね(汗)。
(全作品完成まで あと42)
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