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1号対戦車自走砲4.7cmPak(t) その12 根生式フィギュア塗装術

Category : AFV フィギュア ドイツ

Scale : 1/35 Maker : ドラゴン Post : 165-12

1号対戦車自走砲4.7cmPak(t) 肌の塗装

フィギュアの塗装
肌の塗装、影を順に入れていきます

1号対戦車自走砲の最後の仕上げはピグメントをまぶす作業ですが、エナメルでウオッシングをした後はすぐにはできません。手で触って乾いているようでも、隅っこの方は湿っていたりして、ピグメントがつきすぎてしまうことがあるからです。もう一日待つ間にフィギュアを作ります。

フィギュアは8.8cm砲用に購入したホビー・ファンのFlak18砲兵セットの1名をコンバートです。少々頭でっかちなので、ヘッドはホーネットのイケメン君に交換しました。

まずは肌の塗装からです。別に3人作っているわけでなく、塗装工程順に写真を繋いでみました。えっ?、見りゃ判るって(笑)

一番左はサフの上に肌色を塗ったところです。胸のあたりが汚いのは、汚れた筆でサフを塗ったからです。まぁ、下塗りですからね。

真ん中は茶色で最初の影を入れたところです。肌色の全面積に対して70~80%ほどに入ります。ほとんど全面ですよね。そしてもう一度肌色を薄めに塗って境界をぼかします。私の使う水性アクリル塗料は乾くと溶けませんからブレンディングができないのです。そのため重ね塗りでグラデーションを再現します。

ここでは明るいところ以外は全部影が入るような感覚です。膝小僧の周囲とか手の甲なんかを見てもらうとよくわかります。手の甲は指の切れ間よりもかなり上まで影を入れています。手首とかあごの下とかもそうですね。

右は茶色に焦げ茶を足した色でさらに影を入れたところです。ここでは指の間とか耳の後ろや中などのように本当に影になっている部分に入れます。眼の周りや髪の毛、袖口などの影にも入れます。

必要に応じてかなり濃いめの焦げ茶まで行い、四段階ほどの濃さの影が入ることになります。影を入れるたびにその周囲の色を使って重ね塗りをしてぼかします。その時に水性アクリル塗料は乾燥が早いので、紙パレットの上で固まってしまいますから、ウエットパレットがあるとかなり重宝します。

細部の塗り分け

フィギュアの塗装 細部を塗分けます

フィギュアの塗装 細部を塗分けます

目、口、爪などの細部を塗り分けます。目は描いてから周囲を塗り直し、小さくします。今回黒目が少し小さかったかも知れませんね。でも塗り直しなんてとても恐くて出来ません(^^;)

唇を塗るときに、さらに薄くしたピンクで頬に紅をさします。やりすぎるとカワイイリンゴちゃんになってしまいますが、うまく行くと顔に生気が出てきます。

爪は先に指と爪の間に焦げ茶で線を入れ、その上から白っぽいピンク色の肌色(ややこしい…)で爪を描きます。

ハイライトをおでこ、鼻筋、小鼻、頬、耳たぶ、あごの線、筋肉の盛り上がった部分、肘、膝小僧、指の峰(?)に入れます。特に小鼻は重要で、これで鼻が下向き矢印型に見えるようになるのですが、顔がグッとリアルになります。

髪の毛は下地に焦げ茶色を塗り、その上に黄土色で髪の毛の束を描きます。ドライブラシの様にモールドの溝は焦げ茶が残るように塗っていきます。さらに黄色を加えた色で明部を加え、最後に白を加えた色でハイライトを入れます。でも金髪に見えません(T_T)

今回は金髪のつもりですから、眉は薄い茶色で入れました。ほとんど見えませんが、クッキリとしていると変ですからね。同じ理由でひげのそりあとも入れてません。金髪の人ってひげも金髪でしょうから(タブン)、青々としたひげそりあとは無いんじゃないかとおもうのですが…

細面の外人のイケメン君ということで、ヒーローズに出てくるピーター・ペトレリをイメージしていたのですが、ロバートの山本博さんのようになってしまいました。

服の塗装

フィギュアの塗装 服を塗ります、わりとハッキリと影は入れます

フィギュアの塗装
服を塗ります、わりとハッキリと影は入れます

続いて服の塗装に入ります。服も顔や手足と同じく水性アクリル塗料のアメリカーナです。こちらは影は二段階、ハイライトは一段階だけ入れてあります。ズボンだけは薄く溶いた黒に近いグレーで縫い目を入れてあります。

服の塗装で一番意識しているのは、一番濃い影色の隣に一番明るいハイライトが来るという事です。これがために、墨入れやドライブラシではフィギュアの陰影は入れられないんですよね。

ボタンの周囲は濃い影を入れます。ボタンを塗りつぶしてしまってもかまいません。あとからボタンにハイライトを入れますからね。

ソックス、靴、靴紐なども同じようにして塗り分けておきます。

仕上げ

フィギュアの塗装 最後にツヤを調整して仕上げます

フィギュアの塗装
最後にツヤを調整して仕上げます

水性アクリル塗料のアメリカーナは塗膜がものすごく弱いので(メチャクチャ弱いですよ)、ラッカーのつや消しクリアを吹いて保護します。

肌や髪の毛までもまったくのつや消しになってしまうので、さらに半ツヤクリアを塗ってツヤを調整します。

半ツヤは筆塗りになりますから、ラッカー系はちょっと恐いですよね。そこでタミヤの水性アクリルのクリアにフラットベースを混ぜて自家製の水性半ツヤクリアを作りました。クリア1瓶にフラットベースを加えます。プラ板に試し塗りをしながらフラットベースを足して行ったのですが、わずか数滴で良い感じです。

狙ったツヤ加減はタミヤのプラ板のツヤ加減です。生のプラ板に塗ってみて、塗ったことが判らないくらいになったらできあがりです。たった数滴でOKでしたから、ドバッと入れなくて良かったですよ。入れすぎたらもう引けませんからね。それでも1瓶分できちゃいましたから、フィギュアのツヤの調整だけなら一生分あります。

2014/11/27追記:現在はタミヤから水性アクリルで半ツヤのクリアが発売になっているので、これを便利に使っています。水性アクリルなので下の塗料を侵さないのがいいですね。

最後にタミヤ・ウエザリングマスターのライトサンドで足下やおしりを汚します。左足の内側にべっちょりとつきすぎていますね。これはあとで拭き取っておきましょう。

(全作品完成まで あと65)

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