アポロ11号月着陸船 Op.180 制作開始
2009年10月30日
第二次世界大戦、ドイツ軍は世界に先駆けて海を渡って敵国を直に攻撃できるロケット兵器を開発しました。そして終戦。米ソはそのロケット兵器を開発した科学者・技術者そしてロケット本体や資料を探しだし自国へ連れ帰りました。
ペーネミュンデにあった研究所のトップだったウエルナー・フォン・ブラウン博士をいち早くゲットしたのは米軍でした。ところがアメリカは博士に終戦後も弾道ミサイルの研究をさせました。ところが一方のソ連は弾道ミサイルの研究だけではなく、宇宙ロケットの研究も積極的に進めたのです。その結果、ソ連は人工衛星の打ち上げから人類初の宇宙旅行などで次々とアメリカを先行しました。
そんな中、1960年11月にジョン・F・ケネディが大統領に選出されると、宇宙開発でソ連に勝つことを公約としていたケネディは、翌年10年以内に人類を月に送り込むことを発表しました。しかしこの時点で衛星軌道を回ったことのある人類はソ連のガガーリンだけで、アメリカは大気圏外にたった一人だけ送り出してはいるものの、それは単に弾道を描いて帰ってくるだけの宇宙旅行だったのです。
誰に目にも無茶としか言いようのない計画であったのですが、なんと約束の期日まであと半年と迫った1969年7月20日についにアポロ11号がその偉業を成し遂げました。
当時小学校の5年生だった私は、深夜の実況中継を食い入るように見た記憶があります。翌年の春から開催された大阪の万国博覧会の目玉はやはりアポロ宇宙船とそれが持ち帰った月の石だったのは言うまでもありませんよね。私も長蛇の列に並びそれを自分の目で見ました。
さて、そんな40年前の大興奮を思い出させてくれるキットがタミヤから発売になりました。当時はやったアポロプラモの復刻版です。ほとんどのモデラーはポスト・アポロ世代ですから、あのときの興奮を知るよしもなく、このキットを見てもダッサイ宇宙船の古くさいプラモくらいにしか思わないのでしょうが、われわれジャスト・アポロ世代には直球ど真ん中のストライクです。速攻で買ってしまいました。かくなる上は2009年中にぜひとも完成させねば意味がありませんよね。
制作開始
このキットには月着陸船、司令船、機械船、サターンロケットの3段目の上半分(着陸船の格納庫)が入っています。スケールは1/70で、着陸船は月面のベース月でジオラマにもできますし、脚を折りたたんでサターンロケットに格納することもできます。また司令船とドッキングさせることもできるという1つで3度美味しいキットです。それで、最初は司令船から作ります。司令船というのはあの円錐形の宇宙船で、アポロチョコの名前の由来になったものです。
中はほとんど見えないのですが、ハッチが開閉式ですし、窓も若干ありますから、少しだけインテリアを作ります。これはコクピットですが、実機の写真と比べるとまったく似ていません…
まぁ、雰囲気重視のでっち上げですね。ほとんど見えませんし、40年前ですからいいんです。右下には懐かしいテープ式の記憶装置の付いたコンピューターがあります。懐かしいですね。
アポロ宇宙船は3人乗りですから、フィギュアも3体付いています。 無着色の状態ではファラオの呪いって感じだったのですが、色をぬれば宇宙飛行士に見えてきます…よね!!
おっと、指の先を水色に塗り分けるのを忘れています。アポロ宇宙船や宇宙飛行士の写真はネットでウジャウジャ出てきますから、資料には事欠きませんが、あんまりあってもねぇ~
こんな風に宇宙船に乗り込みます。ここで月への往復の1週間をすごすわけですから大変ですね。スペースシャトルの広いのなんのって…
インテリアの塗り分けも雰囲気重視の適当です。
司令船の外側を塗ってみました。私が見た司令船は大気圏突入後ですから、焦げ焦げのボロボロです。ですが、突入前は空気抵抗を少しでも減らすためか、ピッカピカです。
タミヤのキットは表面が梨地になっていたので、ペーパーをかけてツルツルにならし、さらにコンパウンドまでかけてみました。その上からクレオスのスーパーシルバーで塗装です。これでもまだキラキラ感が足りませんね。ハセガワのナンチャラシートでも貼ってみるといいかも…
機械船の組み立て
司令船の塗装を進める間に、機械船を作ります。司令船は一切の動力を持ちませんから、これを押し出すロケットが必要です。また司令船に供給する電力や酸素、水なども機械船で作られます。さらに月着陸船を月まで運ぶのも機械船の仕事です。
このタミヤの司令船には天井から吊して遊ぶための部品を付ける穴(斜めの2個)と推進用のプロペラを回すモーターのスイッチの穴(横長)が開いています。もちろん実機にはありません。復刻版キットにはディテールアップのためのボーナスパーツが入っているのですが、モーターライズで飛行するためのパーツは入っていません(プロペラは入ってましたけど・・・)。
そこでこの穴をプラ板で塞ぎます。 表面にはモールドがありますから、プラ板は少し飛び出し気味に埋め、モールドに合せて削りました。
機械船の外板は開閉式になっているのですが、どうもサイズが合わずに隙間が空いてしまいます。チョッとタミヤとは思えません。
そかたがないのでここにもプラ板を貼ってサイズを大きくしてあります。これでなんとか丸く繋がりそうです。
(全作品完成まで あと70)
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