小惑星探査機はやぶさ その4 サーマルブランケット
2010年7月3日
サーマルブランケット
人工衛星なんかにはよく金色のフィルムのような物が巻かれています。これはサーマルブランケットと言って太陽からの熱などが宇宙船の内部に入るのを防ぐものです。素材としては黄色の高分子フィルムの裏からアルミを蒸着させたものです。
さて、ご多分に漏れずはやぶさにもこのサーマルブランケットが巻かれています。実機の写真などを見ますと確かに金色ではなくかなり黄色い色をしています。金箔の金色はもう少しオレンジ色をしていますからね。
このキットを再現するにあたり、適当な素材がないか探しましたが、やはりなかなか適当な素材はありませんでした。通常のアルミホイルは11ミクロンでだいたい1/100mmくらいの厚さです。一方金箔はもっとうんと薄くて1/10000mmほどしかありません。金箔というと贅沢な感じがするのですが、このはやぶさのキット程度のサイズなら1000円分もあれば十分に貼ることができます。ですが、薄すぎてしわしわにならずにキレイに密着しすぎるのと、色味がやはり赤すぎるので採用できません。もちろん費用もかかりますしね。
薄手のアルミ箔を探したのですが、厚手の物ならあるのですが、薄い物はみつかりません。結局家庭用の11ミクロンのアルミホイルをクリアイエローで着色して使うことにしました。
用意したのは15cm四方程度のサイズですが、使ったのはその1/3程度です。アルミホイルにメタルプライマーを塗り、さらにラッカー溶剤で溶いたクリアイエローを吹き付けて乾燥させました。
機体への巻き付け
最初のうちは木工ボンドで貼り付けていたのですが、最後は瞬間接着剤で貼りました。どうやら瞬着の方が簡単にできます。 瞬着と言ってもその場で固まるわけじゃないので、十分に位置決めをする余裕はあります。
さらに途中をツギハギだらけにしても、継いだ部分はあまり目立たないので気にする必要はありませんでした。箔が薄ければほとんど気にならないと思っていたのですが、家庭用の11ミクロンでも意外に行けます。1/10000mmの金箔なら継ぎ目はまったくわかりませんからね。金沢での金箔貼り体験が少しだけ役に立ってます。
そうはいっても複雑な形状に沿って貼るのはなかなか大変で、結局とてもキレイとは言い難い結果となりました。でも雰囲気は出ています。
機体下部の円の中は形がかなり複雑で、さすがにぴったりとアルミホイルをあわせることができません。ここはさっさとあきらめて塗装ですませました。塗装はアルミホイルと色を合わせるために銀を塗ってからクリアイエローを吹いたのですが、下地の銀とアルミホイルの色が違ったせいか、若干色味が変わってしまいました。まぁ、目立たない場所なのでこれで良しとします。
太陽電池パネルのディテールアップ
とこやさんからいただいた写真を眺めていたら、太陽電池パネル表面に付いている突起の長さがキットでは全然足りないことに気づきました。さらに太さも太すぎます。
そこで真鍮線に置き換えるのですが、 植えるための穴を開けるのに一苦労。なにしろ貫通させるわけにいきませんからね。でも苦労の甲斐があってチョッとカッコよくなりました。
(全作品完成まで あと77)
コメントを残す