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フェラーリ・F60 Op.243 制作開始

Category : 自動車

Scale : 1/20 Maker : タミヤ Post : 243-1

フェラーリ・F60  1/20 タミヤ

フェラーリ・F60  1/20 タミヤ

モータースポーツの最高峰のF1グランプリ。1950年に始まったこのレース。数多くのチームが参戦し、また消えていきました。しかしその入れ替わりの激しいF1グランプリにおいて、初年度からずっと参戦続けているチームがあります。そうです、深紅の跳ね馬、スクーデリア・フェラーリです。そのフェラーリが2009年にF1参戦60周年を記念して作ったのがこのF60です。

この年からレギュレーションの大幅な変更があり、ごちゃごちゃしたエアロパーツが制限されました。そのためボディ形状は非常にスッキリとしています。実を言うとそれでこのマシンを選んだんですよね。だって、あのごちゃごちゃウイング、どう塗っていいのか・・・

もうひとつの話題はこのマシンからKERS(運動エネルギー回生システム)が搭載されたことです。ハイブリッドカーのようにブレーキング時のエネルギーを発電機で電気に変え充電し、加速時に使うという物です。なんと1周につき6.6秒間ではあるものの、80馬力も出力をアップすることができるのです。でもプラモには関係ないですね(笑)。

さて、そんな記念すべきマシンをタミヤが最新の技術で素晴らしいキットにしてくれました。新時代のF1を新時代のキットで再現します。カーモデルの経験がまだまだ浅い素人同然の私にとって組みやすい最新キットは心強い味方です。価格が高いのはこのさい目をつぶりましょう。

フェラーリ・F60 箱の中はパーツがびっしり

フェラーリ・F60 箱の中はパーツがびっしり

キットの箱の中にはそれはそれは美しいパーツがびっしりと入っています。シャープなモールドやどこまでもなめらかで光り輝くボディのパーツを見ているとへたくそな私が塗装で台無しにするんじゃないかと冷や汗がでてくるほどです。
すばらしいのはプラパーツだけじゃありませんよ。最初からディテールアップ用のエッチングパーツやら針金なんかが入っています。追加で何も買わなくてもちゃんと精密キットが組み上がる寸法です。

フェラーリ・F60 切り離し済みエッチングパーツなど

フェラーリ・F60 切り離し済みエッチングパーツなど

さらにこのエッチングパーツを見てください。周りの枠とパーツが最初から離れています。パーツはシールのように台紙に貼り付いているので簡単にはバラバラになりませんが、プラパーツのゲートに相当する部分がないためパーツの成形が必要無いのです。タミヤのエッチングパーツは分厚くしかも素材が堅いステンレスなので切り取るのも大変なのですが、最初から切り取られているのでとても扱いやすいですね。

フェラーリ・F60 メッキパーツ

フェラーリ・F60 メッキパーツ

メッキパーツも素晴らしいできで、ゲートやパーティングラインはできる限り目立たない場所に付けられています。いつもならカーモデルを作るとき、メッキパーツは真っ先にキッチンハイターでメッキを剥がして再塗装するのですが、今回は排気管以外はその必要がなさそうです。排気管はあの複雑な形状からしてタミヤさんも手の打ちようがなかったみたいですね。

フェラーリ・F60 見えなくなるアンダーゲート

フェラーリ・F60 見えなくなるアンダーゲート

これはラジエターのパーツです。このようにゲートは接着面に付けられており、ゲートを整形したあとは完全に隠れてしまいます。そしてそのアンダーゲートが取り付けられている場所もこのように車体に面した側で、組み立て後はほとんど見えなくなってしまいます。こんな工夫はタミヤならではですね。

車体の組み立て

フェラーリ・F60 車体の整形と組立て

フェラーリ・F60 車体の整形と組立て

カーモデルは車体の塗装に時間がかかります。サフや基本塗装、クリアコートのたびに表面を磨くわけですが、その前に十分な乾燥時間をおかなければいけないので時間がかかるわけです。ですから、その一番時間のかかる行程を真っ先に手をつけていかないとあとから待ち時間だらけになってしまいます。

車体の主要パーツを切り出し、整形、組み立てをします。ボディのパーツはこの写真を見てもらってもわかるように金型の表面をツルツルに磨いてくれているらしく、最初からテカテカです。でもうっすらとパーティングラインが残っていますから、ここは丁寧にペーパーをかけて磨いておきます。ペーパーは#400、#600、#800、#1000まで使います。番手を飛ばさないことでペーパーの保ちが良くなるそうなので、面倒でもペーパーを細かく切り替えるようにしています。

また車体の裏側は未塗装のカーボンFRPですから、半ツヤの黒であらかじめ塗っておきます。

フェラーリ・F60 車体下部のパーツ

フェラーリ・F60 車体下部のパーツ

車体の下部など未塗装の部分も組み立てておきます。座席はまだシートベルトが取り付けていないので、仮組みですよ。

フェラーリ・F60 エアインテーク

フェラーリ・F60 エアインテーク

エアインテークは非常に薄くぺらぺらに成形されています。そのため中に塗った黒が透けて見えてしまいました。前方の黒っぽいのは吹きこぼれですが、後ろの絞り込まれたあたりが黒く透けています。サフを使わない方がキレイかなって思ったのですが、そうはいかないみたいですね。

フェラーリ・F60 ノーズの合わせ目処理

フェラーリ・F60 ノーズの合わせ目処理

ノーズのパーツは左右の貼り合わせです。一番目立つ箇所にあってはならない合わせ目痕ができてしまいます。組み立てやすさやコストなどを考えるとメーカーさんも苦渋の選択だったかもしれませんね。でもこの合わせ目を消すのはモデラーの仕事です。お任せください。パテを盛ってから削るまで4日ほどおきました。これならば大丈夫でしょう。

フェラーリ・F60 ボディの研磨

フェラーリ・F60 ボディの研磨

パーツの表面はあらかじめキレイに研磨しておきます。下地が凸凹しているとその上に塗った塗料の表面をいくらキレイに磨いてもスッキリとした輝きは得られません。全ての行程でとにかくピカピカを目指します・・・とは言うものの苦手なんですよね・・・性格的にね(+_+)\バキッ!

研磨はとりあえず1500番までです。だってサフが1200番ですからね、あんまり細かくやっても意味がありません。

研磨が完了したら裏側をマスキングします。形がかなり複雑なので、完璧にはマスキング出来ないかもしれませんが、吹きこぼれても裏側ですから筆でリタッチして済ますことにします・・・と、もう持ち前のいい加減さを発揮し始めましたよ(汗)

サフ吹き

フェラーリ・F60 サフ吹き

フェラーリ・F60 サフ吹き

サフを吹きました。なっんじゃこのサフは?って言わないでください(笑)。すごい色ですよね。これはクレオスのホワイトサーフェイサーにMr.カラーのシャインレッド(#79)を混ぜて作った自家製のピンクサフです。グレーのサフでは上の赤が濁りますし、白サフでも赤に影響が大きいので、ピンク色のサフを使うというわけです。

それでも通常のピンクの塗料と違い半分はサーフェイサーですからね、しっかりと下地を隠してくれました。ノーズに入っていたラインもすっかり消えてしまいました。エアインテークの透けもキレイに隠れてしまいました。

このまま1週間ほど乾燥させて、その後表面を1000番、1500番、2000番のペーパーで研磨します。それまで作業は別のパーツの組み立てに移ることにしましょう。

(全作品完成まで あと96)

この記事は i-modellers第3号 に掲載された記事を再編集したものです。

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