M4A3シャーマン 105mm榴弾砲搭載型 その2 車体上部の組立て
2011年6月19日
Category : AFV アメリカTags : M4シャーマン
前のフェンダーを薄削りします。このあたりの工作は戦車のプラモではお約束ですね。削るときにどれだけ削ったかがよくわかるようにあらかじめ断面に色を塗っておきます。
少々ピントが合っていませんが、向かって右が削る前、左が削って薄くした後です。もちろん両側とも削りますよ(笑)。
車体側面のディテールアップ
車体の側面です。装甲板の継ぎ目には溶接の痕を追加してあります。伸ばしランナーを貼り付けて、ヒートペンで凸凹を刻みました。
また側面の装甲板の端にはサイドスカートを取り付けるためのボルトの穴が20個開いています。キットではこの穴は無く、ツルツルですから、ここに穴を開けます。
正確に位置を決めるのはなかなか大変です。実物大(もちろんプラモのです)の長方形をパソコンソフト(Adobe Illustator)で作図し、さらに点を等間隔に打ちます。このあたりの作業は点の位置をいちいち測らなくともパソコンがボタン一発で等間隔に配置してくれますから楽ちんですね。
作図したパーツの図は切り取って水性の糊でキットに貼り付けました。ピンバイスで穴を開け、その後紙を洗い落とします。本来なら真ん中に穴が開かなければいけないのですが、結構波打っています。難しいですね。
装甲板の表面はハンドリューターに付けたバードリルで傷を付け、圧延鋼板の傷にみたてました。
シャーマンを初めとした米軍の戦車にはヘッドライトやホーンにはガードがついています。これは実車ではそれほど厚い鉄板で出来ていないので1/35にすればかなりの薄さです。エッチングパーツを使えば簡単なのですが、ここはひとつフェンダーと同じように薄削りをしてみます。ハンドリューターで削るのですが、こうして拡大してみるとヨレヨレです(汗)。
これは車体の後部です。両端には予備履帯を納めるラックがあります。左側のラックの内側のパーツが白い色をしているのはプラ板で自作したからです。とはいえ、タミヤのパーツに問題があったのでは無く、単にパーツを無くしたので自作しただけです(+_+)\バキッ!
パーツを無くすと製作のモチベーションがグッと下がるのですが、こんな簡単な形状のパーツならばまだまだ自作が可能です。プラモ作りも長くやってると打たれ強くなりますね。
エンジンデッキの上にはハッチを上げるためのハンドルがついています。タミヤの古いキットではこれらは全部板状になっていますので、切り飛ばして0.5mmの真鍮線で置き換えました。
運転手と無線手のハッチの取手も真鍮線で置き換えます。ハッチについたペリスコープにははやりガードがつくのですが、これがなかなか繊細でして、自作は困難なので無視します(笑)。
車体前部に取り付けられた機関銃は銃口を開口します。これも戦車プラモでは定番の作業です。今回はさらに銃身に開けられた放熱の穴を追加します。銃身の真上と真下は金型の合わせ目でして、ここにパーティングラインがあります。金型の抜きの関係でここにはモールドが入れられませんから、放熱穴は省略されていました。そこに0.6mmのミニドリルで他のモールド同様に浅い穴を彫って追加しました。
ヘッドライトの加工をします。ヘッドライトは右のように通常の色プラで成形されています。これを銀色で塗るのが通常の作業ですが、今回はもう少し手を入れてみます。まずは左のようにバードリルでレンズ部分を彫ります。(写真上左)
中をタミヤのペイントマーカーのクロームシルバーで塗ります。おっと、その前に流し込み接着剤で表面をならしておきます。これでテカテカになります。(写真上中)
レンズの代りに透明の樹脂を埋めることにします。レンズには縦の線が入るのですが、さすがにそこまでは再現できませんから、これでガマンです。(写真上右)
透明樹脂として使ったのはHIQパーツの瞳用ジェルクリアです。チューブに入った樹脂の元をヘッドライトに詰めます。少し多めに詰めれば表面張力で真ん中が盛り上がりレンズっぽくなります。次にその樹脂に紫外線を当てて硬化させます。紫外線はこのセットに付属しているLEDを使います。LEDを発行させるのに使う電池は別に電気店で買い求めました。(写真下左)
マスキングをするためにレンズの形にマスキングテープをポンチで打ち抜きます。(写真下中)
丸く切り抜いたマスキングテープを貼り付けてマスキングします。(写真下右)
車体にヘッドライトを取り付けました。これにて車体の組み立ては完了です。続いて砲塔の組み立てに入ります。
(全作品完成まで あと97)
この記事は i-modellers 第4号に掲載された記事 を再編集したものです。
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