7.5cm砲搭載1号戦車B型対戦車自走砲 その3 履帯の組み立て
2024年6月11日
Category : AFV ドイツTags : 1号対戦車自走砲1号戦車7.5cmPak40/Stuk40
説明書ではずっと後の工程になるのですが、履帯を組みたてます。ドラゴン(サイバーホビー)のマジックトラックの組み立ては、なかなかの難工事なのですが、説明書ではさらっと書かれているだけです。しかも完全硬化に少々日数が必要なので、ここは早めに済ませておきます。
AFVモデルは組み立て後にまとめて塗装することが多いのですが、その際に塗り分けが楽ちんにできるように、履帯は取り外せるように組みたてます。これがなかなかやっかいに見えますが、やってみると案外出来ます。プラモ日記の古い読者のみなさんには、耳にタコができるかもしれませんが、いきなりこの記事にとんできたような新しい読者さんのために、詳しく説明しますね。
詳しくは続きをどうぞ・・・
コマを並べる
AFVモデラーは履帯と言うのですが、昔はキャタピラーと呼んでましたよね。でもキャタピラーというのはキャタピラー社の登録商標みたいで、一般的には無限軌道と言うらしいです。でも軍事用語では無限軌道は長ったらしいからか、履帯と呼ばれています。履く帯ですからね、まぁ、その通りです。で、そのコマの1枚ずつは履板と言うそうです。私はコマって言ってますけど・・・
このコマをまずは並べます。説明書には片側99個と書かれているので、5個1組にして、横に4組、縦に5組で100コマ、最後は1つ減らして99コマです。この並べ方ならば、数を間違えることはありません。またちょっと触っただけで取れちゃうので、5個くらいの仮留めが限界です。
コマの接着
並べたコマに接着剤を流して行きます。使うのはクレオスのリモネン系接着剤です。この接着剤、有機溶剤系のニオイがあまりしないかわりに、美味しそうな柑橘系の香りがするというのが売りなんですが、実は硬化が普通の接着剤よりも遅いという特徴があります。そして一度固まると、非常に強力という特徴もあります。このことは、美味しそうなニオイがするかどうかはさておいて、マジックトラックの接着に非常に向いています。工作の時間的余裕ができるだけじゃなく、完全硬化後は、弱そうな履帯の連結部分をガッチリと留めてくれます。
このリモネン系接着剤を、筆で塗っていきます。別に接着剤に付属の筆(フタに付いているヤツです)でもいいのですが、残りが少なくなってきて、着けにくくなったので、筆を使いました。接着剤を流しながら、どんどんつないで行きます。上に時計が置いてあるのは、だいたい次の作業に進むのを30分後にしているからです。うっかりして固まりすぎると大変なことになりますからね。
固まる前に形を整えます。両側からまっすぐな板を当てて、歪みを直します。私はスティックヤスリを使います。また、各コマがきっちりとはまるように、少し押し込んでやります。99コマもあると、1/2コマ分くらいは短くなる感じです。
履帯の巻き付け
接着剤を塗り始めてから30分ほど経つと、どうでしょうかね、板ガムほどの硬さになります。ほぼ着いているのですが、手で曲げてやると、簡単に曲がります。気をつけないとちぎれちゃいます。
これを真ん中あたりでU字型に曲げ、後の誘導輪側から通していきます。フェンダーとの隙間が狭いので、起動輪は回転するようにしてあります。起動輪部分は先を歯に引っかけ、起動輪を回して通します。
最後は起動輪の歯に引っかけて留めます。上から来た履帯と下から来た履帯は、接着していませんが、起動輪の歯にひっかかって、ぴったりと収まります。実は99コマでは少し短くて、ここでもう一コマ追加しました。もしかしてまっすぐにするときに、ギュッと押し込み過ぎたかも、ですね(;^ω^)
起動輪で合せた履帯は、マスキングテープで仮留めしておきます。これで巻き付けは完了です。
履帯の垂れ下がりの再現
連結組み立て式履帯の醍醐味は、この垂れ下がりの再現です。ドイツ戦車は履帯のテンションをまめに調整していたためか、あまり履帯が波打つことはないようですが、それでも少し波打たせるのがカッコイイですよね。垂れ下がりそうなところに、丸めたティッシュを挟み込んで垂れ下がらせます。特に誘導輪と一番後ろの上部転輪の間は、距離があるので、ちょいと垂れ気味です。
反対側も
反対側も巻き付けます。だいたい片側の作業時間は45分ほどでした。ただ1本目の接着剤の硬化待ちに、2本目のコマを並べちゃったので、2本目の作業時間は35分ほどでした。両方で1時間チョイですね。慣れてないともう少し時間はかかりますが、リモネン系接着剤を使えば、全然あせることなく作業できます。
このまま接着剤がしっかりと固まるのを待ちます。接着剤は揮発するときに体積が小さくなるので、その分履板の連結部分がわずかに縮みます。100コマもあるとかりに100分の何ミリか縮んでも、100コマでは数ミリにもなり、絶対にはまらなくなります。昔やらかしたことがあります。ですから、完全硬化するまでは、履帯ははめたままにしておきます。
次回からは、また説明書の手順どおりに戻ります。次は運転席などのインテリアです。今回はインテリア再現キットではないのですが、オープントップの自走です。運転席などがチラリと見えるみたいです。自走砲はいろいろとやることが多いですね。
(全作品完成まで あと114)
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