ティーガー1極初期型 その4 車体の組立て
2010年11月29日
Category : AFV ドイツTags : ティーガー1
車体の組み立てに入ります。まずは車体の後部から。車体後部中央には寒冷期のエンジンスターターを差し込むパーツが着くのですが、この極初期型の100号車には取り付け具の足ごとありません。通常は極初期型でもこのパーツは付きますから、ここは100号車特有の部分ですね。この部分は説明書にも書かれていませんが、私のブログ(プラモ日記)の読者の方に教えていただきました。
このときのタイガー1型にはさらにマフラーのカバーもありませんでした。アフリカに行った501重戦車大隊の極初期型にはあの特徴的な角張ったカバーが付きますよね。
後ろのフェンダーはエッチングパーツが用意されています。これをハンダ付けで組んだのですが、そりゃもう大変なのなんのって・・・ここはおとなしく瞬着で組んだ方が楽ちんでしたね(汗)。
牽引フックは金属パーツが用意されているのですが、牽引フックの脱落防止用のピンが金属パーツでは省略されています。これではディテールダウンになってしまうので、ここはプラパーツを選択しました。
ジャッキ台は最近のキットでは木目がモールドされているのですが、この当時はまだツルツルなので、デザインナイフの先でキズを付けて木目の様にしてみました。
車体の前部です。ここの装甲板も圧延鋼板の荒れのテクスチャを大げさに追加してあります。運転手用の窓は開閉式になっています。内側には窓がクリアパーツで入っていますが、これははっきり言ってどっちでもいいですね。
ボールマウント機銃の両脇のパーツは防水カバーの取り付け具です。この頃のティガー戦車は潜水仕様になっていたので、こんな部品が付いているんですね。
私の組み立て方が悪いのか、前面装甲版とサイドの装甲板の合わせ目に隙間ができてしまいました。少しばかり隙間が大きいので、ここに0.3mmのプラ板を挟み込んで隙間を埋め、ヒートペンを使って溶接痕になじませました。
大変な事態が発生しました。なんとエンジンデッキの冷却用の空気取り入れ口のグリルを紛失してしまっていました。購入したのはかなり前、袋を開けて中を眺めていた期間が長いのでいつどこで無くしかもわかりません。ということで制作はここまで・・・って訳にはいきませんからパーツを自作することにします。
たまたまジオラマで水の表現をしようと思って買っておいた透明レジンがあるので、これを使って複製することにしました。型どりはブルーミックスという粘土のような物を使います(丸い白と青のフタの付いたジャー)。ブルーミックスの青と白を混ぜて形にし、そこに元となるパーツを押し込みます。原型に使ったのはドラゴンの後期型のグリルです。たぶんそんなに違わないでしょう(オイオイ)。
ブルーミックスは30分程度で硬化しますから、ここで原型を取り出します。そしてそこに透明レジン(ホビーキャストNX)を流し込みます。ホビーキャストNXは2液性のウレタン樹脂ですから、A液とB液を同量まぜて使います。
30分ほどで型から取り出せるようになるので、取り出します。ブルーミックスはゴムのように伸縮するので広げながら取り出します。この段階ではまだ少し柔らかいので削って整形するのはもう少し後にします。
本来ならよくあるベージュ色のレジンを使えば良いのですが、手持ちが透明しかなかったので上手く出来ているか良くわかりません。そこでレジン用のサフを吹いてグレーにしてみました。これでバリなどが良くわかるので削って整形します。
取り付けてみました。かなり不細工ですがしかたがありませんね。形がふにゃふにゃしているのは型から抜くのが少々早すぎたせいですね。一応説明書を見て大丈夫な時間に取り出したつもりだったのですが、硬化時間は目安ですから、もう少し大事を取って待てば良かったですね。
グリルの上にはゴミが入るのを防ぐためのネットが付きますから、格子の不細工はかなり隠れます。このあたりは計算の上です。エヘヘ・・・
ゴミ避けの網はグムカのエッチングパーツを使ったのですが、どうも寸法が少し合いません。後期型と極初期型で多少大きさが違うのか、私の複製技術がひどすぎるのか原因はわかりませんが、まぁ、今回はこれで良しとします。
あまり上手とは言えませんが、なんとかリカバリーが完了したので機分を切り替えてさらに制作を進めます。こんなことぐらいでへこたれる根生さんじゃありませんよ(笑)。
クリーニングロッドは6本に分解され左右に3本ずつ格納されます。ロッドには接続するための穴が開いているのですが、キットではそこまでは再現されていません。そこでデザインナイフの刃先で当たりをつけ、ピンバイスで0.5mmの穴を開けてやりました。
また、留め具は蝶ねじで固定されているので、ここに手持ちの蝶ねじを付けてやりました。蝶ねじになっているのは内側のボルトだけですから、外側はそのままです。
OVMの取り付け具はエッチングパーツが付属していますが、ドラゴンのエッチングパーツは少々薄くて扱いづらく、まともに組めたことがありません。そこでプラパーツの留め具が付いたOVMを細工して部分的にエッチングパーツを使用することにします。こうすることで比較的楽ちんに精密間のある仕上がりを得ることができます。バカ正直(失礼)に全部のパーツを使うことは無いですよね。
そうそう、エッチングパーツを使うことで不要となった取り付け用の穴は塞いでおかないといけません。この写真の用にのばしランナーの先をギュッと差し込んで接着し、固まったら余分を切り飛ばせば簡単かつキレイに穴を塞ぐことができます。
ライトコードの追加と言えば戦車のディテールアップの定番ポイントだったのですが、このキットでは最初から折り曲げ済みの針金が入っています。楽ちんでいいですね。ライトコードはアフリカの501重戦車大隊のティガーのように前面の装甲板の前にライトが付く状態の物も入っていますので、その場合もキットのパーツだけで組み立てられます。
予備履帯はガイドホーンがよく見えるので、これも植え替えかと思ってうんざりしていたのですが、フリウルの初期型の履帯があまっていたのを思い出して使用しました。なんでも取っておくものですね。
フェンダーの上の滑り止めパターンはキット付属のエッチングパーツに3種類も入っているのですが、どれも寸法が合いません。ドラゴンの設計ミスですね。しかしそこはグムカのエッチングパーツセットが補ってくれています。こちらに正しい寸法の滑り止めパターンが入っているので、使います。このキットを作るにはグムカのエッチングパーツセットは必須ですね。
(全作品完成まで あと82)
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