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アメリカ海軍・護衛空母CVE-73ガンビアベイ Op.250 制作開始

Category : 艦船

Scale : 1/350 Maker : ハセガワ Post : 250-1

アメリカ海軍・護衛空母CVE-73ガンビアベイ 1/350 ハセガワ

アメリカ海軍・護衛空母CVE-73ガンビアベイ 1/350 ハセガワ

プラモ日記の記念すべき250作品はあの大型キットです・・・って、単にサイズが大きいだけだったりして(汗)
いえいえ、価格も大型ですよ。

前から一度は1/350の空母を作りたいと思っていたのですが、1/350の空母ってものすごくデカイんですよね。でもこのガンビアベイは空母にしてはかなり小ぶりですから、実はそれほど大型ではありません。赤城なんかに比べるとお値段も半分くらいですしね。お手頃です。

太平洋戦争の初っぱなに主力の戦艦の大半を失ったアメリカ海軍は民間の商船を転用するという方法で1年で50隻もの空母を建造しました。商船の改造ですから小型で速力も遅く、しかも装甲はペラペラとなんとも心許ない空母なのですが、そこは数で勝負です、なにしろ1週間で1隻ですからね、まるで少年ジャンプのような生産ペースです。

これら小型の空母は護衛空母と呼ばれ、輸送船団の護衛などの任務に就きました。攻撃力はあまりないのですが、飛行機を展開して索敵を行い、早めに逃げるという戦略で輸送船団を屈強な日本海軍の連合艦隊から守ったのです。ガンビアベイはそんな護衛空母のカサブランカ級の第19番艦なのです。

そんなその他大勢みたいな護衛空母がなぜキットとして取り上げられるのかというと、このガンビアベイには素晴らしい逸話があるんです。

オトコの船の物語

1944年10月25日、ガンビアベイが守る船団は早朝、戦艦大和を擁する連合艦隊精鋭の栗田艦隊と遭遇します。なんたる運の悪さ。そして、艦隊最後尾に位置したガンビアベイは見方を逃がすためにおとりとなります。飛行機を全て逃がし、軽くなった船体で全力で走りながら(といっても、日本の巡洋艦に比べれば子ども同然のスピードです)、こりゃまた超非力な大砲を撃ちまくります。

日本の艦隊はそんなガンビアベイを滅多撃ちにします。しかし日本軍の砲弾は厚い装甲を打ち抜くことを目的に作られていましたから、砲弾はペラペラのガンビアベイの船体を突き抜けて爆発します。そのおかげでガンビアベイは真っ二つになることもなく、徐々に沈み始めます。

戦闘開始から数十分後ガンビアベイのヒューグ艦長は総員退艦を命じます。大きく傾いたガンビアベイの乗組員は右舷に集まり脱出を開始します。そのとき日本の最新鋭の重巡洋艦の利根がガンビアベイに横付けし怒濤の砲撃を加えます。しかしその砲弾はなぜか乗員の集まる右舷には一発も命中しません。

ついに沈没したガンビアベイ。そしてその乗組員が漂流する海域にさきほどの利根が近づいてきます。海面に浮かぶ水兵達はついに自分の運命を観念します。しかしそのとき利根の甲板に一列に並んだ日本兵に「総員敬礼!」のかけ声が。日本兵は勇敢なガンビアベイの乗組員に敬意を表し、一糸乱れぬ敬礼を捧げたのです。

ガンビアベイの乗組員達は利根がわざと自分たちを逃がしてくれたことに気づきました。お互いの勇気と武士道精神を知った乗組員達は深く頭を下げました。

日本海軍が去った後、漂流する乗組員達は無事見方の船に救助されます。

どうですか、すばらしい英雄の物語ですよね。ガンビアベイも利根もオトコですね。私は感動で涙が出てきました。そして、ガンビアベイと利根はワンセットで作らねばと強く決意しました。そしてそんな私の心をしってか(そんなわけは無い・・・)、昨年ハセガワからガンビアベイが、そしてタミヤからは利根が発売になりました。まずは手始めにガンビアベイです。プラモ日記250作品にふさわしいでしょ。300はやっぱり利根かな?

船体の組み立て

護衛空母CVE-73ガンビアベイ 船体の組立て

護衛空母CVE-73ガンビアベイ 船体の組立て

感傷にひたっている暇はありません、さっそく組み立てを開始します。初体験の1/350空母ですからね。先は長いですよ。

護衛空母CVE-73ガンビアベイ 日曜大工用のクランプで押さえる

護衛空母CVE-73ガンビアベイ 日曜大工用のクランプで押さえる

大きな船体を貼り付けます。普段使っているクランプではまるで挟めません。日曜大工で使うクランプを引っ張り出してきて押さえました。

接着には樹脂入りの接着剤(タミヤの白蓋です)を多めに塗って貼り付け、はみ出た接着剤は削り取りました。これでパテいらずです。

護衛空母CVE-73ガンビアベイ 船体の補強パーツ

護衛空母CVE-73ガンビアベイ 船体の補強パーツ

船体の中にはこのように補強のパーツがずらりと並んでいます。心強いですね。本物のガンビアベイよりもよっぽど丈夫そうです(笑)。これだけのパーツが外にでると、箱の中はすでにスカスカです。空母ってたいしてパーツ数が多くないんですね。残りのパーツの半分以上は艦載機なんですよ。

護衛空母CVE-73ガンビアベイ 船体の穴を整形

護衛空母CVE-73ガンビアベイ 船体の穴を整形

船体に開けられた穴は金型の抜きの関係で船体に対して垂直に開いていません。そこでヤスリで斜めになった部分を削り、垂直になるようにしてやりました。

さて、いよいよ細かなパーツを取り付けるのですが、今回は純正のエッチングパーツセットを用意しました。説明書に印を付け、エッチングパーツで置き換える箇所を分かるようにしておきます。その作業に時間を取られたので、今日はここまでです。

(全作品完成まで あと96)

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“アメリカ海軍・護衛空母CVE-73ガンビアベイ Op.250 制作開始” への2件のフィードバック

  1. フカダ より:

    ハセガワ ガンビアベイで検索して、たまたま貴殿のこのブログ記事を読ませていただきました。ガンビアベイと利根との逸話に感動しました!私も実はタミヤの利根を買って置いているのですが、浮気してガンビアもいいかなと思っていたところですが、貴殿の記事を読ませていただき、両方とも作ろうと決心しました!ありがとうございました。

    • 根生 より:

      フカダさん、コメントありがとうございます。
      私も製作に当たりネットでガンビアベイの情報を集めているときにこの逸話を知りました。
      ふと目頭が熱くなるのを感じました。本当に良い話ですよね。

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