フィンランド・突撃砲BT42 その3 完成!!
2011年8月16日
Category : 完成 AFV フィンランドTags : BT42
スミ入れ
車体の方はいよいよ仕上げに入っていきます。まずは墨入れです。エナメルの焦げ茶を影になる場所に塗り、一度軽く乾燥させてから溶剤を染ませた筆で拭き取り影を残します。
続いて雨だれ跡を付けるために、同じエナメルの焦げ茶でランダムに線をいれます。こちらも乾かしてから拭き取り作業をします。乾かさないと全部取れちゃいますよ。
溶剤を染ませた筆で拭き取りを行うとこんな感じになります。
細部の塗分け
細部の塗り分けをします。OVMの金属部分はメタルカラーのダークアイアン。木の部分はアメリカーナの茶色です。サビの表現として泥状に溶いたピグメントを使いました。メタルカラーはピグメントをぬった上から綿棒でこすって金属光沢を出してあります。
足まわりの汚しと組立て
ピグメントを使って車体の汚しをします。アクリル溶剤で泥状に溶いたピグメントを適当に塗りつけ、乾いたら一度堅めの筆でこすり落とします。そしてその上から溶剤を垂らしてやるとこんな感じになります。ひどく汚れていない場合はこんな風に仕上げます。
履帯を塗装します。このように足回りから外せるので塗装は簡単です。基本色で塗っただけの上に、ピグメントを泥状にして塗りつけ、さらに粉状の異なる色のピグメントをまぶします。
ピグメントが乾いたら余分を削り落とし、最後に銀ブラシで仕上げます。接地部分の銀ブラシは筆を使わずにメモ用紙に銀色を塗ってこすりつけます。筆では履帯のパターンの奥まで入ってしまうことがあるからなんですね。
塗装が終わったホイールと履帯を車体にはめます。中央の転輪に履帯を接着してちゃんと垂れ下がっているようにしました。
フィギュアの塗装
車輌が完成しました。車体の表面は半ツヤの仕上がりにしてあります。
各ハッチ類は開いた状態で接着しました。インテリアがちゃんと再現されているわけでは無いのですが、レビュー記事ということで中が見えるようにしたということです。
同じ理由でフィギュアもちゃんと作りました。これもキットに含まれていますからね。塗装は説明書の指示に従ったのですが、それ以外に細かい部分は箱絵を参考しました。
完成!!
これにてフィンランド軍突撃砲BT-42の完成です。こんなマイナーな車輌がインジェクションキットで、しかもタミヤから発売になるとはまったくの驚きなのですが、できはさすがにタミヤスタンダードでキッチリしています。
大変組みやすく良いキットなのですが、塗装に関しては今までのドイツ軍やソ連軍の知識があまり活かせませんから、もう少し細かく塗装指示をしてほしかったですね。特にフィギュアの徽章類はまるで解説も無くどう塗って良いかは箱絵だけがたよりです。昔のタミヤならかなり詳しく解説されていたんですけどね。これも時代の流れでしょうか。
でも、こんな珍しい車両をキット化してくれてうれしいですよね。AFVは相次ぐ新規メーカーの参入で出尽くした感があるのですが、まだまだ面白い車両がいろいろとあるみたいです。各メーカーの企画担当者さんにもがんばって知恵を絞ってもらいたいですね。
(全作品完成まで あと98)
この記事は i-modellers 第3号に掲載された記事 を再編集したものです。
おまけ
これはBT-42のベースとなったBT-7と並べてみた写真です。タミヤのBT-7は初期の型である1935年型で一方BT-42は冬戦争でソ連軍が捨てていった後期型(1938年型)のBT-7をベースにしています。
車体部分の違いとしては第2転輪のサスペンションの補強板なんかが追加されており、そのあたりもキッチリと再現されています。
またBT-42ではフロントのフェンダーが途中で終わっていますが、BT-7では一体型で前までつながっています。
BT-42の砲塔は基本となったBT-7の砲塔を元に作られたらしいのですが、元の面影はどこにもありませんよね。それもそのはずで後期型の砲塔は円錐形をしており、ちょうどBT-42の砲塔の前の部分に相当しています。
もうこうなったらタミヤから後期型が出るのを待つだけですね。
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