ドイツ重駆逐戦車・エレファント Op.68 制作開始
2006年10月31日
Category : AFV ドイツTags : エレファント
3週間近くもフィギュアばかり作っていると無性に戦車が作りたくなりますね(笑)、制作のゴールが見えてきたころから次は何を作ろうか考えるのですが、今回は絶対にコレって決めていました。
車両に動物の名前を付けるのが好きなのがドイツ軍。ちなみに、連合軍では有名な将軍たち(アメリカ軍)や政治家(ソ連軍)の名前を付けたりしています。そんなドイツ軍にあって、その巨大な車体と長~い主砲からエレファントと名付けられた戦車がありました。このネーミングは満場一致で決まりそうですね。大きな車体に長~い砲身を持った象さんです。これほどピッタリのネーミングはありませんね、ここまできたら大きな耳も付けてやりたいくらいです(爆)。
このエレファント、もともとはティーガー1型になるはずだったのですが、電気モーターで駆動するという斬新さが新しすぎたのか、ボツになってしまいました。しかしフライングで作ってしまった数十輛は捨てるに捨てられず、重駆逐戦車フェルディナンドとして生まれ変わります。
開発者の名前を付けられたフェルディナンド重駆逐戦車はクルスクの大戦車戦に参戦し、超強力な主砲でもって、ソ連軍の戦車をアウトレンジからボコボコにやっつけました。
その後、弱点である対歩兵用の機銃が強化され、さすがに開発者の名前を付けたのは気恥ずかしいのか、エレファントと改名されイタリアへ送られます。もともとその車体の大きさから機動力は弱かったのですが、上陸する連合軍を待ち伏せするイタリア戦線ではその弱点はさほど問題にならず、またしても大活躍します。
今回はそんなイタリアの象さんをドラゴンのプレミアムエディションで作ることにします。例によって、アルミ砲身、エッチングパーツ、カルトグラフのデカールが付いた他には何も買わなくても良いキットです。素組みの概念が変わってしまいますね。パーツ数は640もあるのですが、組み立て式の履帯を含んでいますし、最近ではあまり驚かなくなりました。
さて、このエレファント、長い主砲が一番の特徴のように思います。この長い主砲はティーガー1型と同じ88mm砲なのですが、長さが違います。ティーガー1型では56口径ですから8.8cm×56=4.93mに対して、エレファントでは71口径ですから8.8cm×71=6.25mもあります。
通常口径とは筒の口のサイズですから直径にあたるのですが(拳銃とかはそのものずばりですよね)、大砲では正式には口径長と言って砲身の長さを口径(直径という意味で)の何倍にあたるかで表すそうです。砲身の長さが長くなると火薬の燃焼時間が延びて砲弾の打ち出す速度が上がるので、貫通力が増します。その結果ティーガー1型では1km先の鋼板の貫通力は12cmくらいなのが、エレファントの71口径ではなんと20cmを超えます。いやはやなんともすさまじいものです。
しかし残念ながら進みすぎた複雑なメカニズムのためほとんど動くことが出来ず、稼働率は半分にも満たなかったそうです。動けば無敵の戦車もまだまだ実験車両の域をでなかったのでしょうね。もしこの機構がティーガー1型に採用されていれば、ヴィットマンやカリウスの大活躍は無かったかもしれませんね。
(全作品完成まで あと14)
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