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ドイツ・5号戦車パンターD型/パンタートーチカ Op.468 制作開始 

Category : AFV ドイツ

Scale : 1/35 Maker : ドラゴン Post : 468-1

パンターD型/パンタートーチカ

第二次大戦の開戦当初、ドイツ軍の主力戦車は対戦車戦用の3号戦車と歩兵支援用の4号戦車でした。しかしソ連軍との遭遇で3号、4号ともにソ連軍のT-34には刃が立たず、そのため新しい主力戦車が開発されることとなりました。それが5号戦車のパンターです。実は先に6号戦車のティーガーは主力戦車ではなく強力な秘密兵器の重戦車として開発されていたのですが、いかんせんデラックスな装備のため調達価格が高く、数を持つことができません。一方パンターはT-34を大いに参考にして傾斜装甲や長砲身の7.5cm対戦車砲を持つバランスの良い戦車として誕生したのです。パンターの主砲は至近距離ならティーガーの8.8cm砲よりも初速が速いため貫通力がありました。またパンターの傾斜装甲はそれまでの連合軍車輌の対戦車砲では打ち抜くことができませんでした。こんな戦車がティーガーの40%の価格で買えるんですからお買い得ですよ、奥さん!!

そんなパンター戦車の最初の型がD型です。3号、4号のころはA型B型と順番に型番が振られていたのですが、なぜかパンターはD型→A型→G型→F型と続きます。ティーガーもE型→B型です。これってなんなんでしょうね?まぁ、それはともかく、要は初期型のパンターってことです。

キットはドラゴンの古いキットの焼き直しです。最近のスマートキットなんかの内容と比べると細かい所でイマイチな感じは否めません。そのままでは新製品というわけにはいきませんから、今回はパンターの砲塔を地面に直接据え付けたパンタートーチカ(ほんとの名前は東の壁砲塔:オストバルトゥルムというそうです)が入っています。ちょっと珍しいですよね。戦車とトーチカはどちらかを選択するのではなく、ちゃんと両方とも入っています。そのためパーツ数は多く、箱の中はパンパンです。

ではさっそく箱を開けてみましょう。

箱の中味は

砲塔パーツを含むランナー

開けて最初に驚いたのは、砲塔だけでなく車体のパーツも2つ入っていたところです。よく見ると砲塔パーツはこの3つのランナーに散らばっているため、砲塔を2つ用意するためには、車体のパーツや前面装甲板なんかも一緒に2つ手に入ってしまいます。そうかといって2台作れるわけじゃ内ですけどね。

履帯も2種類

履帯はこのキットではドラゴンスチレンという軟式プラ製のベルト式履帯が入っています。ガイドホーンの軽め穴もちゃんと開けられており、非常によく出来ていますし、普通の接着剤が使えるので扱いやすくて良いですね。でも従来の連結組み立て式履帯のパーツも転輪のランナーに付いているので、フルセット出入っています。ディテールも組み立てやすさもベルト式に劣りますから使う理由はありません。ただ予備履帯に12コマだけ使います。もったいな~(;^ω^)

金属砲身とシュルツェン

主砲の砲身はアルミ製の挽き物が付いてきます。でも1本だけなので、戦車に使ったらトーチカにはプラ製の貼り合わせ砲身を使う事になります。下の白い板は0.3mmくらいのプラ板を打ち抜きで作ったシュルツェンです。インジェクションで成型するよりもずっと薄くシャープです。しかも打ち抜き(トムソン)の型は金型よりもずっと安上がりかと思います。かつてはこれをアルミ板で付属していたこともあったのですが、私はこのプラ板打ち抜きが一番値打ちで良いと思いますよ。塗装しやすいですしね。

パーツの洗浄

パーツの洗浄

海外製のプラモのずいぶんと品質が良くなったのですが、まだ離型剤が強く残っていることもあり、ちゃんと落としてやらないと塗装の時にはじいちゃって大変なことになったりします。ですから輸入プラモの場合はまずはマジックリンで全部洗ってやります。最後に水洗いで洗剤を落としてやると手触りがキュッキュッとなって脂分がすっかり取れたことが分かります。

車体株の組み立て

車体下部の組み立て

車体の下部を組み立てます。合わせ目は大きな起動輪や転輪の後になるのでほとんど見えませんが、一応パテで隙間を消しておきます。足回りはトーションバーサスペンションのアームを差し込むだけなのですが、荷重のかかる第1転輪とダンパーの付いている第2転輪、第7転輪も太いアームが付いています。転輪の影になって見えなくなってしまう箇所ですが、ちゃんとドラゴンはこだわって異なるパーツを用意してくれています。

ちょっと追加工作

溶接痕などを追加工作

左右側面の装甲板の断面は金型の抜きの関係で少し斜めになっています。ここは本当は垂直に切られていますから、ヤスリで削って垂直二直します。さらに断面に溶断の痕の傷を付けてやります。装甲板のつなぎ目には溶接の跡もモールドされているのですが、再現されていない箇所もあるので、そこはエポキシパテで溶接の跡を追加してやりました。あと写真ではよく分かりませんが、圧延鋼板の表面の荒れをラウンドバードリルとハンドリューターを使って付けています。これらの追加工作は新しいキットではどれも不要になってきています。なんかこんな追加工作をするのも久しぶりでいいですね。

(全作品完成まで あと123)

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