M4A3シャーマン 105mm榴弾砲搭載型 その5 塗装
2011年7月3日
Category : AFV アメリカTags : M4シャーマン
塗装とデカール貼り
基本塗装を行います。米軍の車輌はあまり迷彩塗装をされることも無く、今回もオリーブドラブ1色です。使ったのはクレオスのオリーブドラブ2です。単色の塗装ですからカラーモジュレーションとかの立体感を強調する塗装がよく似合いそうなのですが、今回はこの上から冬期迷彩の白塗りを行うので、カラーモジュレーションは無しです。やってもみんな隠れちゃいますからね。
次にデカールを貼るために全身にツヤ有りのクリアをコートします。ご覧の通りテッカテカです。
デカールを貼ります。マークセッターを塗った上から貼り、水気を綿棒で取ります。そしてその上からマークソフターを塗ります。タミヤのデカールはカルトグラフほど丈夫じゃ無いので、あまりこの状態で動かすと破れてしまいます。あとはそっとしておけば密着してくれる思いますよ。
戦車を塗ったついでにフィギュアの服も下塗りをしておきました。本塗装に使う水性アクリル塗料は塗膜が弱いので、はげても目立たないように下地を塗って起きます。
デカールはそのままそっとしておけば良かったのですが、翌日少しシルバリング(デカールの周囲の余白が光って見えてしまう事)をおこしていたので、もう一度マークソフターを塗って、こすったら・・・
うげげ・・・デカールが溶けて剥がれてしまいました。
仕方が無いので、かけた部分を手書きで何とかします。数字の8の形がおかしいのはそのためです(涙)。
気を取り直して、デカールが乾いたら半ツヤクリアでオーバーコートです。最近は缶スプレーを使うことが多くなりました。なんたって手軽ですからね。
冬期迷彩
箱絵の再現を目指していますから、箱絵の通り冬期迷彩を施します。基本塗装やデカールはクリアで保護されていますから、この上から塗膜の弱い水性アクリル塗料のアメリカーナ(ホームセンターで売っているトールペイント用です)の白を薄く吹き付けます。箱絵のイメージを重視して、あえてムラムラに吹いてあります。ホントです(笑)。
綿棒にアクリル溶剤を染ませて、アメリカーナをこすり取ります。冬期迷彩は春になったら落とさなければいけないので、通常は水性の塗料で塗られていました。ですから雨(雪かな?)にされされてすぐにハゲハゲになってしまいます。それでこんなみすぼらしい(笑)姿にするのです。
エッジは特にガッツリ落としています。箱絵でもエッジはほとんど白が残っていませんからね。
細部の塗分け
装備品など細部を塗り分けます。使用した塗料は金属部分がクレオスのメタルカラーのダークアイアン。木の部分が水性アクリル塗料のアメリカーナのトラッド・ロー・シェンナという色です。
メタルカラーは乾燥後に綿棒などでこすると渋い金属光沢がその下から出てきます。ちょっと見本の瓶が汚くてすみません(汗)。
アメリカーナは乾燥が早くとても扱いやすい上に、このボトル1本で59mlも入って150円~200円程度で買うことができ、大変経済的です。唯一の欠点は塗膜が弱いと言うことですが、この経済性は大変魅力です。またアメリカーナなどのトールペイント用塗料は乾燥が非常に早いため、調色して取っておくことが出来ません。そのため最初から調色済みで売られている色数が非常に多いのも魅力的です。一度大きなホームセンターを覗かれると面白いですよ。
墨入れとストリーキング
エナメルの焦げ茶で墨入れを行います。適当に筆で墨入れをする箇所に塗料を塗りつけ、乾燥後に溶剤を染ませた筆で拭き取っていきます。この乾燥後というのがミソで、乾燥前に筆で拭き取ると跡形も無く拭き取られてしまうので、意味が無くなってしまいます。
さらに車体にランダムに太さや長さを変えて雨だれの痕を筆で描きます。こちらもかなりおおざっぱでかまいません。そしてその雨だれの元が乾燥したら溶剤を染ませた平筆で垂直方向になでるように拭き取り、雨だれの筋を残します。
墨入れと雨だれ跡(ストリーキング)の再現の課程の写真を撮っていたはずなのですが、なぜか紛失してしまって見当たりません。ちょっと申し訳ないのですが、これにて戦車の作業はほぼ完了に近づいてきました。
えっ?転輪のゴムの塗り分けが終わっていないって?
今回は黒い腐葉土のアルデンヌの森の中を走ってきて真っ黒に汚れた足回りですから、転輪のゴムの塗り分けは必要ありません。というか、戦車の足回りって割とドロドロで、転輪のゴムの色がほとんど分からない事ってざらにあります。そんなときは塗らなくてもいいんです。決して手抜きではありません(+_+)\バキッ!
さて、戦車に関しては残るは汚しになるのですが、こちらは地面と一緒に行うことにします。そこで次に地面を作るためのベースを用意することにします。
(全作品完成まで あと97)
この記事は i-modellers 第4号に掲載された記事 を再編集したものです。
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