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ティーガー1後期生産型鉄道輸送状態 その10 履帯の組み立て(2)

Category : AFV ドイツ

Scale : 1/35 Maker : AFVクラブ Post : 479-10

履帯の組み立て

履帯の残りの部分を組み立てました。もう片方の履帯の連結と両方の履帯のガイドホーンの取り付けです。書いてしまえば1行ですが、この作業に3日かかりました。その間更新はお休みしていましたが、やっとできあがりました。

詳しくはつづきをどうぞ…

ガイドホーンの取り付け

ガイドホーンの取り付け

96コマ×2=192コマの履帯に2つずつガイドホーンを貼り付けます。ガイドホーンには内側と外側の微妙な形状に違いがあり、それを確認しながら貼り付けていくのがなかなか手間です。以前の制作記を見たら、先に目印で片側を塗装しておけば判断が付きやすくなるのですが、すっかり忘れていました。

ガイドホーンの切り出し

余談ですが、モデルカステンのガイドホーンパーツが付いているランナーには6個のガイドホーンが並んでいるのですが、ひとつだけ離れてついています。いままで特に気にしたこともなかったのですが、この隙間を使って1番のガイドホーンを切り離し、その後ランナーをひっくり返して2番~6番を切れば薄刃ニッパで簡単に切り離せます。小さな事ですが、こういった工夫はモデラーにとってすごくウレシイ配慮ですよね。モデルカステンはプラモ雑誌が主宰するメーカーです。雑誌では辛口の記事を書くこともあるでしょうから、自身がキットを作る際はちゃんとモデラーに配慮してくれてるんですね。こんなことに気づいたらうれしくなりました。

履帯の仮り組み

履帯の組み立て

できあがった履帯を巻き付けてみました。ガイドホーンが無い状態では96コマで丁度よかったのですが、ガイドホーンを付けると少し大きくなるのか、少し届かなくなりました。しかたがないので、もう1コマ足して97コマで丁度よくなりました。起動輪と誘導輪の間隔は以前作ったタミヤの中期型と同じなのですが、履帯は2コマも余分に要るようになりました。なにが違うんでしょうね?

履帯の向きについての考察

 

ティーガー1極初期型の履帯

ティーガー1の履帯は起動輪の歯から外に転輪1枚分大きくなっています。そのため極初期型のティーガー1では左右の履帯はそれぞれ右用左用が用いられました。一番最初にティーガー1を受領したのは東部戦線の502重戦車大隊で、その部隊のティーガー1の履帯は左右が異なる履帯です。そのため刻まれたパターンは同じ向きを向いています。

ですがこれでは予備履帯も2種類用意せねばならず、メンテナンス性も悪くなります。そこでまもなく左右の履帯は同じ物を使うようになりました。北アフリカに送られた501重戦車大隊のティーガー1ではその後のティーガー1と同じくこの時点ですでに左右同じ履帯が使われています。そのため右と左で向きを違えて取り付けられています。

左右の履帯は同じ向きか?

後期型でもそれは同じで左右の履帯は同じ物を逆向きに付けて使用されました。実は履帯の向きはそれほど意味が無いのでしょうか?それともデフギアを調整して左右にかかるトルクをわずかに変えて、パターンが逆でも直進性が確保されるように調整されていたのかもしれません。

AFVクラブの箱絵を見ると左右の履帯は実戦用の履帯と同じく左右が逆向きに付けられています。デフが調整されているのならその方が直進性が確保されると考えられそうですよね。一方、トランペッターの貨車の箱絵に描かれているティーガー1の履帯はこの上のように左右が同じ向きで付けられています。履帯の向きに大した意味が無いのならこれもありかもしれません。さて、どうしたものでしょう。これは最終的に履帯を本組みするまでには決めないといけません。

(全作品完成まで あと121)

 

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“ティーガー1後期生産型鉄道輸送状態 その10 履帯の組み立て(2)” への2件のフィードバック

  1. tomboy07 より:

    根生さん

    今晩は。

    極初期型のミラータイプを別にして、戦闘用履帯は中心線がずれていますので、ご存じの通り左右共通の履帯を向きを逆にして装着していました。
    履帯パターンが逆になりますが、その結果、左に偏向する傾向があったそうです。
    輸送用履帯は中心線が真ん中ですので、逆向きでも装着出来るのですが、私が見た限りの写真では、トランぺッターのように向きの装着でした。

    で、ここから余談。
    根生さんが仰るように左右別々に用意するのは補給上問題になりますので、出来るだけ共通化して補給の煩雑化を避けるようにします。
    でも、必要があり別々にしていたものもありました。
    「双胴の悪魔」と言われたP-38は左右のエンジンの回転方向が違っていました。向かって左は左回転、右は右回転でした。飛行試験の結果、そうした方が良いとしての事ですが、それを補給出来た米軍は大したものと思います。
    このような事は稀な事と思いますが、近年ではエアバスM400A、「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」でトム・クルーズがしがみつく輸送機です。この飛行機は外側エンジンが内側に、内側エンジンはその反対方向に回転します。
    理由は判りませんが、珍しいです。

    • 根生 より:

      tomboy07さん、こんにちは。情報ありがとうございます。
      やっぱり想像した通り、逆向きにつけるので真っ直ぐには進み難かったんですね。となると鉄道輸送用履帯も左右逆むきに付けた方が挙動が同じになるので良さそうな気がしますが、そこは両方とも同じ向きということですね。なんだかすっきりしたようなしないような結論ですが、トラぺの箱絵に倣って左右同じ向きにつけることにします。

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