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ティーガー1後期生産型 鉄道運輸状態 Op.479 制作開始

Category : AFV ドイツ

Scale : 1/35 Maker : AFVクラブ Post : 479-1

ティーガー1後期生産型鉄道輸送形態 1/35 AFVクラブ

戦車の機動力を使った電撃作戦で瞬く間に西ヨーロッパを席巻したドイツ軍ですが、主力の3号戦車4号戦車に変わるさらなる強力な戦車の開発に取りかかっていました。当初35t級を計画していたのですが、東部戦線でソ連軍の主力戦車T-34と遭遇し、その計画は45t級に変更、さらには55t級にまで引き上げられました。それまでの3号戦車の22t、4号戦車の25tに比べると2倍以上の57tもの重量になった6号戦車ティーガーは第二次世界大戦中盤の最強戦車となりました。

しかし強く大きくなった戦車は移動も大変で、自走するには速度や燃費の面で大変不利です。そこで鉄道輸送となるのですが、ティーガー戦車は車幅がありすぎて貨車に乗りません。はみ出して載せると鉄道の設備にぶつけちゃいます。そこで鉄道輸送をするときは一番外側の転輪を取り外し、さらに幅の狭い履帯に取り替えます。そうすることでティーガー1型の車幅は鉄道貨車に乗せられるギリギリのサイズに納まります。固い地面の上なら幅の狭い履帯でも大丈夫なんですね。でもこのまま地面の柔らかいところに走って行くとズブズブと地面に埋まってしまいますから要注意です。

今回作るのはそんな幅の狭い鉄道輸送用の履帯をはいたティーガー1型戦車です。車体両サイドのフェンダーは取り外され、前後のフェンダーも横に飛び出した部分だけは上に跳ね上げられています。そんな鉄道輸送状態を再現したキットです。

キットはAFVクラブの1/35です。鉄道輸送状態を作るには履帯を用意してやれば、普通のティーガー1型のキットからでも転用できますが、このキットは転輪やフェンダーなどが鉄道輸送専用のパーツとして最初から用意されているので重宝します。ただキットに付属の履帯はカチカチの古いタイプのベルト式履帯で、しかもガイドホーンの軽め穴も開けられていません。これはちょっといだだけないので、別に履帯だけ用意することにします。

また、キットは後期型のティーガー1型なので、ツィンメリット・コーティングも必要になります。なにかと手のかかる作品になりそうですし、さらに戦車ができたら貨車も作ります。すでにキットは手に入れました。セットで考えると巨大な作品になります。腰を据えてじっくりと取り組みましょう。

ではさっそく製作にはいります。

パーツの洗浄

パーツの洗浄

まずはパーツを洗います。海外製のプラモは離型剤が表面に残っているので、そのままでは塗装するときに塗料をはじいてしまうことがあるので、これをしっかりと落とします。プラモ専用の洗剤なんかも売ってますが、私は近所のドラッグストアで買ったマジックリンを使ってます。一度ホームセンターのPBを使ったことがあるのですが、あれはダメです。やっぱり油汚れには花王のマジックリンがいいですね。軽く洗って水で流すと、表面がきゅっきゅっとなります。

足回りの組み立て

足回りの組み立て

サスペンションなど足回りの組み立てをします。サスペンションは実車同様のトーションバー方式で、ちゃんと可動します。バネは少し頼りない気がしますが、たぶん大丈夫でしょう。

誘導輪軸受け

誘導輪の軸はバネが仕込まれており動かすことができます。バネはかなり強力でいつも一番後にパンパンに張ってます。これは履帯の張りを調整するというよりは、履帯をはめるときにはめやすくするために誘導輪の位置を一時的に前にするための機構かと思います。

起動輪

起動輪の組み立て

起動輪には派手にヒケが見られました。気にしなければ分からない様な場所ですが、見つけちゃったからには直しておかないと気になりますよね。

転輪

転輪の組み立て

転輪は中に軟質プラのブッシュを仕込むので取ったり付けたりできます。ブッシュが少し渋いので、クルクルと回転させるって訳にはいきませんが、取り外しが出来るって事は塗装のときに随分と楽になります。

ティーガー戦車の転輪は複雑に入り組んだ千鳥配列をしているので、本来内側から順にはめていかないといけないのですが、1番内側と3番目、2番目と4番目(今回はありませんけど)がセットになっているので、通常は最後に接着するのですが、今回はサスペンションが大きく動くので、順番を考えれば後から何度でも付け外しが出来ます。これはなかなかウレシイですね。

車輪の仮り組み

車輪の仮り組み

さっそく車輪を仮り組みしてみました。起動輪も誘導輪も中に軟質プラのブッシュが入っているので、差し込めばクルクル回ります。転輪は左側は前の第1転輪から順に、右側は後の第8転輪から順にはめていけば大丈夫です。その際、トーションバーサスペンションを90度下向きにまで降ろしてやると隣の転輪の奥に滑り込ますことが出来ます。

可動式サスペンション

バネは弱そうですが、実際にはたくさん転輪があるので、大丈夫なようです。凸凹の地面に置いてみるとご覧の様に転輪が地面の形に追随してくれてます。こうなるとクタクタとよく動く履帯が欲しくなりますよね。しかも鉄道輸送用。

(全作品完成まで あと121)

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