マクラーレン MP6/4 ホンダ その17 排気管
2022年1月22日
Category : 自動車Tags : F1ホンダマクラーレン
エンジン周りの最後の作業は排気管の制作です。この作業もなかななの難所で、複雑に絡み合った排気管12本をピッタリと指定の場所に並ぶように組み立てるのも大変ならば、熱で変色した様子を再現するのもどのように料理するのか思案のしどころです。前回から更新が空いたのはそんな大変な作業を試行錯誤していたからなんです。
詳しくはつづきをどうぞ…
パーツの整形
まずは排気管パーツを切り出して整形します。くねくねと曲がった排気管は12本とも全部異なる形をしているのですが、ちょっと見ただけではどれがどれだか見分けが付けられません。こんな時は一度に切り出さずに少しずつ整形しては接着するのを繰り返すのですが、今回は12本を一度に組み立てて接着剤が完全に乾く前に調整しないと接着位置をキッチリと決定することはできません。
今回は切り出したパーツにサインペンでパーツ番号を書き込もうかと思っていたら、なんとパーツに直接パーツ番号が刻印されていました。メーカーさんのうれしい配慮ですね。さすがはタミヤさんです。安心して全部のパーツを切り出し、パーティングラインや押し出しピンの跡を整形しました。
組み立て
排気管を接着して指定された位置に仮り組みしてみます。治具が入っているので正確な位置にあるのかがわかるようになっています。まだ塗装前なのでエンジンには接着できないのでマスキングテープで6本の排気管の口がエンジンにピッタリ合う位置に固定しています。このまま接着剤が固まるのを待ちます。
ある程度接着剤が固まったら一度治具を外してアンダーパネルに仮り組みしてみます。アンダーパネル側のパーツとエンジン側の排気管がほぼほぼピッタリと合っています。これならば大丈夫そうなのでもう一度治具をはめて接着剤の完全硬化を待ちます。
合わせ目の修正
接着剤が固まったので排気管を外して合わせ目を消します。全ての合わせ目がピッタリと合う訳じゃ無く、ところどころ小さな隙間ができたのでパテで埋めました。
一度サーフェイサーを吹いて合わせ目がちゃんと整形できているか確認します。シルバーの成形色のプラは表面の具合がわかりにくいので、ちゃんと整形できているかどうかを確認するためにサフを吹きます。その後必要ならばさらに整形を繰り返します。
溶接の痕
実は一度焦げた排気管のイメージで茶色と銀色を混ぜた色で塗装してみたのですが、なんだかイメージが違ったので再度実車の写真を確認しました。そんな中で複雑な排気管が継ぎ合わせて作るためのつなぎ目の溶接痕が割と目立っている写真を見つけました。これを再現するために溶接の痕を細切りのマスキングテープで再現することにしました。使ったのは0.7mm幅のマスキングテープです。マスキングテープは裏に糊がついているので貼り付けるのも楽ちんでいいですよね。
排気管の塗装
排気管を塗装します。まずはマスキングテープにも塗装しないといけないのでサフを吹きます。その上から本塗装です。本塗装はタミヤのチタンシルバーで塗装します。ツヤ消しですこしくすんだ銀色が良い感じです。さらに熱で少し赤くなっている付け根やパイプの曲がり角の肘のあたりにチタンゴールドを軽く吹きました。
パイプのつなぎ目はタミヤのウエザリングマスターの赤焼け色をエナメル溶剤で溶きながら筆塗りでぼかしながら塗ります。さらにところどころクリアブルーを薄めて境目にさします。最後にマスキングテープで作った溶接痕の中央付近をエナメルのゴールドリーフで塗装しました。(1)
実車の写真を見ると太い合わせ目(これはキットの状態でモールドがありました)に板状のものが溶接されていました。この板状の物の溶接痕が熱で複雑な色に変色しているのがなかなか印象的だったので、小さく切ったプラ板で再現してみました。ギラギラのクロームシルバーで塗装してクリアブルーとクリアオレンジで変色の状態を再現してみました。(2)
排気管の付け根の塗装
排気管は付け根にエンジン側の口と同じ形のおにぎり型の板が溶接されていて、それとブラケットを挟んでエンジンにボルトで固定されています。キットではおにぎり型の板はエンジン側にモールドされているので、ここは排気管と同じ色で塗装します。排気管の口のあたりはチタンゴールドで塗ったので、こちらもチタンゴールドで塗ります。そして熱で変色した状態にするためにタミヤの水性アクリルのクリアオレンジをまだらに塗りました。
排気管の取り付け
排気管をエンジンに接着します。両側同時に付けて治具で再び押さえます。またちゃんと接着するためにマスキングテープで押さえました。ある程度固まったのでテープを外して写真撮影をしました。その後もう一度テープで固定しておきます。
実車の写真を見ると焦げちゃ色に変色しきったものや、まだアルミみたいに真っ白の状態の新品のものなでいろいろでした。そんな中で予選を少し走ったくらいなのか、変色が始まったばかりのような色味の写真を見つけたので、それを目標にしました。実際に実物を見たことは無いのですが、良い感じに変色したチタンマフラーになったような気がします。次回はアンダートレーを作ります。
(全作品完成まで あと115)
関連するコンテンツ
作品No.487の記事一覧
- マクラーレン MP4/6 ホンダ 1/12 タミヤ Op.487 制作開始 (2021年10月17日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その2 トランスミッションの塗装と組み立て (2021年10月22日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その3 リアダンパー (2021年10月29日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その4 リアサスペンション (2021年11月1日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その5 リアのアップライト (2021年11月6日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その6 吸気マニフォールド (2021年11月11日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その7 エンジンのパイピング (2021年12月5日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その8 バルクヘッド (2021年12月9日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その9 モノコックのカーボンデカール貼り (2021年12月18日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その10 コクピット (2021年12月19日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その11 コクピット(2) (2021年12月29日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その12 フロントロアアーム (2021年12月30日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その13 フロントサスペンション(2) (2022年1月1日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その14 フロントアップライト (2022年1月10日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その15 ラジエターダクトの制作とエンジンの取り付け (2022年1月14日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その16 ラジエター (2022年1月15日)
- マクラーレン MP6/4 ホンダ その17 排気管 (2022年1月22日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その18 アンダーパネル (2024年5月12日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その19 アンダーパネルとボディの整形 (2024年5月23日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その20 アンダーパネルの塗装 (2024年5月25日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その21 アンダーパネルの仕上げ (2024年5月30日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その22 ボディ表面の確認 (2024年5月31日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その23 ボディ塗装前の研磨 (2024年6月1日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その24 ボディの塗装 (2024年6月2日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その25 塗装2色目 (2024年6月8日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その26 エアインターカバー他いろいろ (2024年7月15日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その27 リアウイングの研磨 (2024年8月25日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その28 ボディの研磨とリアウイングのデカール貼り (2024年9月1日)
- マクラーレン MP4/6 ホンダ その29 デカール貼り (2024年9月1日)
根生さん
今晩は。
排気管の溶接痕など丁寧に再現されていますね。私は手抜きしましたが、次作では挑戦してみたいです。
実は、1/12のF-1が面白くなり、同じくタミヤのフェラーリ641/2(F190)を調達済みです。
事前調査で実車の写真を見ましたら、同じような溶接痕が見られますので、根生さんを参考にします。
tomboy07さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
マスキングテープでつなぎ目の段差を作るのはすごく簡単なのでぜひやってみてください。
フェラーリ641、いいですね~
がんばってください♪