3号突撃砲G後期型 その34 塗装
2023年6月4日
いよいよ塗装です。もともとはサフ吹きと基本塗装までするつもりだったのですが、あまりの天気の良さと、時間があったことの好条件が重なり、迷彩塗装まですませてしまいました。
詳しくはつづきをどうぞ…
サフ吹き
塗装の最初はサフ吹きです。でもその前に、金属パーツがあるので、メタルプライマーは忘れずに塗っておきます。サーフェイサーはいつもの自家製チャコールグレーサフです。これが下地の色になります。ゴチャゴチャとしていて塗料の届きにくいところもあるので、奥の方はしっかりと塗っておきます。インテリアに塗料が漏れないか少し心配ですが、まぁ、なんとかなるでしょう。
シュルツェンにもサフを吹きます。手で持って吹いたので、指先まっ黒です(;^ω^)
車輪やその他のパーツもサフを吹きます。ついでにフィギュアも塗っておきました。
基本塗装(暗色)
屋外におかれる戦車は、強い直射日光を浴びて、濃い影ができます。一方室内におかれるプラモの戦車は、壁などからの反射光もあって、強い影はできません。そこでよりリアルにするために、私は塗装で影を再現します。光があまり当たらないと思われる箇所は、基本のダークイエローに影色(チャコールグレーのサフ)を少し混ぜた暗色で塗ります。
少し薄めに溶いて発色を抑え、ふわふわと塗っていきます。下地の影色が少し透けるくらいです。パーツの陰影が増し、立体感が出てきます。暗色で塗るのは車体のほぼ下半分です。垂直の面も暗色で塗りますから、半分以上は暗色ですね。
基本色と明色
残った部分にダークイエローを塗ります。こちらも少し薄めに溶いて発色を抑え、下地がほんのり透けるくらいふわふわと塗ります。
戦闘室の天板とか主砲の上の端、エンジンデッキの平らな部分など、光がより強く当たる水平な面には、基本色に白を混ぜた明色を軽く吹きます。あんまり写真では分からないかも知れませんが、ぱっと見て分かるくらいならやり過ぎです。だって本当は同じ色なんですからね。
私は単一平面にグラデーションをかけるカラーモジュレーションはしません。それをすると平面が曲がって見えるからです。平面はカッチリと平面に見えないと嫌です。特に平面の組合せの多いドイツ戦車では、カッチリとした面の表現がかっこよさだと思うんですけどね。もちろん、平面じゃない、主砲とかザウコフはグラデーションになってますよ。
車輪の塗装
まずは転輪のゴム部分を先に塗っておきます。サフの色と近いので、マスキングとかせずに、そのままタイヤブラックを塗っています。
転輪の車体色部分を塗り分けます。製図用のテンプレートを使ってマスキングします。このテンプレート、中学生の時に使っていた物なので、もう半世紀も前のものです。物持ちいいでしょ。
転輪は裏側は暗色で、表側は基本色で塗っています。ただし、塗膜は車体よりも薄く、下地の空け具合は大きくなっているので、車体よりは暗い色に見えます。そしてボルトなどはクッキリと見えています。
予備転輪はエンジンデッキの水平面におかれているので、光が強く当たります。そこで明色をわりと濃く塗っています。マスキングに使ったテンプレートがずれて、かなりはみ出てしまいました。ここは目立つので後で直しておきます。
その他の車輪も塗装します。起動輪は裏側が暗色、表側は基本色で、転輪と同じです。誘導輪は全体に暗色で、表側の中央部分だけ基本色を重ねています。写真には写っていませんが、上部転輪も暗色で塗装しています。
迷彩塗装
調子に乗って迷彩塗装まで進めました。塗装図の後から2つめにしました。3色迷彩で塗装図にシュルツェンが描かれているのがこれだけだったので、これにしました。
一色目はブラウンです。ガイアカラーのレッドブラウンを基本色のダークイエローで割ってなじみやすくして使います。G後期型なので大戦後半らしく、もう少し濃い色でも良かったかもしれませんね。そういう意味じゃ、ダークイエローももう少し白っぽくしたほうが…って、今さらなので直しません。
迷彩の2色目はオリーブグリーンです。こちらもガイアカラーのオリーブグリーンを基本色のダークイエローで割って、なじみやすくしています。
シュルツェンの迷彩塗装
シュルツェンも同様に迷彩塗装をします。シュルツェンは割り箸に両面テープで固定して塗ります。車体に引っかけて塗るのは無理で、エアブラシの風圧で吹き飛ばされてしまいます。
最初にブラウンを塗りかけたのですが、塗装図を良く見ると、どうやら先にグリーンを塗ってから、ブラウンを重ねたような感じがします。そこで塗料を詰め替えて、先にグリーンを塗りました。
2色目のブラウンを重ねます。ドイツ軍の戦車は、現場で乗員が自分たちで迷彩塗装をしたので、それぞれ異なる模様が描かれていたそうです。それにしてもこの戦車を塗った兵士はちょっと個性的ですね。そっくりマネするのは大変なので、それらしく塗ってます。
ブラウンの一部には、ダークイエローの点々が描かれています。刷毛で無造作に描かれたような模様なので、筆で適当に点々を入れました。
クリアコート
迷彩塗装ができたので、クリアコートをします。迷彩塗装は一つ前の写真でも分かるように、ツヤムラが出来ています。このツヤを統一するために、一度全体をテカテカのツヤ有りにします。またデカールを貼る場合も、表面がツヤツヤだと、シルバリングを起こさないので、一石二鳥です。このまま塗料をしっかりと乾かしてからデカールを貼りましょう。
塗装図を見ていて気づいたのですが、この車輌、なんと車輪にも迷彩塗装があります。ドイツ軍では基本的に回転する車輪には迷彩塗装はしません。クルクルと模様が回ると、かえって目立つからです。ですからどうしても迷彩したい場合は、車輪1枚ごとに色を変えていました。
ところがこの車輌では車輪に迷彩しています。おそらく、作戦の大部分が茂みなどに隠れて待ち伏せする戦法をとっていたのではないでしょうか。じっと隠れているのなら、車輪も迷彩塗装した方が良いですからね。背の低い3号突撃砲は、突撃するよりも、待ち伏せして隠れて攻撃するのがむいているのかもですね。3号待伏砲です。今日はここまでですが、次回は車輪の迷彩塗装もすることにします。
(全作品完成まで あと116)
関連するコンテンツ
作品No.489の記事一覧
- ドイツ・3号突撃砲G後期型 1/35 ボーダー Op.489 制作開始 (2023年4月8日)
- 3号突撃砲G後期型 その2 車輪とサスペンションの組み立て (2023年4月9日)
- 3号突撃砲G後期型 その3 シャーシの箱組み (2023年4月10日)
- 3号突撃砲G後期型 その4 シャーシ細部の組み立て (2023年4月11日)
- 3号突撃砲G後期型 その5 シャーシ内部をざっくり塗り分け (2023年4月13日)
- 3号突撃砲G後期型 その6 シャーシ内部の塗装 (2023年4月16日)
- 3号突撃砲G後期型 その7 変速機の組み立て (2023年4月18日)
- 3号突撃砲G後期型 その8 エンジンの組み立て (2023年4月19日)
- 3号突撃砲G後期型 その9 エンジンと変速機の塗装 (2023年4月20日)
- 3号突撃砲G後期型 その10 運転席周りの制作 (2023年4月22日)
- 3号突撃砲G後期型 その11 戦闘室の床 (2023年4月23日)
- 3号突撃砲G後期型 その12 運転手フィギュアの組み立て (2023年4月24日)
- 3号突撃砲G後期型 その13 運転手フィギュアの塗装 (2023年4月26日)
- 3号突撃砲G後期型 その14 戦闘室装備品の組み立て (2023年4月29日)
- 3号突撃砲G後期型 その15 戦闘室のウエザリングと運転手フィギュアの追加工作 (2023年4月30日)
- 3号突撃砲G後期型 その16 戦闘室装備品の塗装と取り付け (2023年5月2日)
- 3号突撃砲G後期型 その17 燃料タンク、冷却水パイプなどの組み立て (2023年5月6日)
- 3号突撃砲G後期型 その18 燃料タンクと冷却水パイプの塗装と組付け (2023年5月7日)
- 3号突撃砲G後期型 その19 冷却ファンの制作 (2023年5月8日)
- 3号突撃砲G後期型 その20 エンジンの搭載 (2023年5月9日)
- 3号突撃砲G後期型 その21 機関室内部が完成 (2023年5月11日)
- 3号突撃砲G後期型 その22 運転席天板内側 (2023年5月12日)
- 3号突撃砲G後期型 その23 戦闘室の箱組み (2023年5月14日)
- 3号突撃砲G後期型 その24 戦闘室内部パーツの組み立て (2023年5月16日)
- 3号突撃砲G後期型 その25 戦闘室内パーツの塗装と取り付け (2023年5月17日)
- 3号突撃砲G後期型 その26 主砲の組み立て (2023年5月21日)
- 3号突撃砲G後期型 その27 主砲の塗装 (2023年5月23日)
- 3号突撃砲G後期型 その28 フェンダーとエンジンデッキの取り付け (2023年5月25日)
- 3号突撃砲G後期型 その29 戦闘室の取り付け (2023年5月27日)
- 3号突撃砲G後期型 その30 フィギュアの組み立て (2023年5月28日)
- 3号突撃砲G後期型 その31 戦闘室の天板・ハッチ裏の制作 (2023年5月29日)
- 3号突撃砲G後期型 その32 車体細部の組み立て (2023年5月31日)
- 3号突撃砲G後期型 その33 シュルツェンと荷物台の組み立て (2023年6月1日)
- 3号突撃砲G後期型 その34 塗装 (2023年6月4日)
- 3号突撃砲G後期型 その35 デカール貼りと車輪の迷彩 (2023年6月5日)
- 3号突撃砲G後期型 その36 OVMなどの塗り分け (2023年6月7日)
- 3号突撃砲G後期型 その37 履帯の組み立て (2023年6月12日)
- 3号突撃砲G後期型 その38 フィギュアの塗装 (2023年6月20日)
- 3号突撃砲G後期型 その39 スミ入れ (2023年7月3日)
- 3号突撃砲G後期型 その40 シュルツェンとOVMの仕上げ (2023年7月4日)
- 3号突撃砲G後期型 その41 車体下部の汚し(1) (2024年4月12日)
- 3号突撃砲G後期型 その42 車体下部の汚し(2) (2024年4月13日)
- 3号突撃砲G後期型 その43 履帯の汚しと組付け (2024年4月16日)
- 3号突撃砲G後期型 その44 車体上部の汚し (2024年4月21日)
- 3号突撃砲G後期型 その45 シュルツェンの汚し (2024年4月22日)
- 3号突撃砲G後期型 その46 荷物の組み立てと塗装 (2024年4月25日)
- 3号突撃砲G後期型 その47 荷物の仕上げ (2024年5月2日)
- ドイツ・3号突撃砲G後期型 その48 荷物の積み込み、完成! (2024年5月9日)
コメントを残す